行政書士ブログ2016年

遺言の種類(手書きと公正証書)

今回は、「遺言書の種類」についてお話したいと思います。

遺言書には大きく分けて2つの種類があります。

(1)公正証書遺言

(2)自筆証書遺言 (手書き遺言)

簡単に説明すると、以下のようになります。

・公正証書遺言とは「公証役場で公証人に作ってもらう遺言書」

・自筆証書遺言とは「自分の手で書く遺言書」

それぞれに特長があるのですが、当事務所では「公正証書遺言」をおすすめしております。

自筆証書遺言に比べて、公正証書遺言の方が費用は少し高くなるのですが、おすすめするには理由があります。

<公正証書遺言をおすすめする理由>

Point 1「無効になる可能性が極めて低い」

遺言を公正証書で作る場合は、公証役場に赴き、公証人(元裁判官、元検察官など)に書面を作ってもらいます。公証人は遺言を作るご本人と面談し、「判断能力があるか」「本当に自分の意思で遺言するのか」などをチェックしますので、万が一裁判になっても、遺言作成時には認知症ではなかったと認められる可能性が高いです。守秘義務のある行政書士に公正証書遺言の作成を依頼されると、当日の立会証人(※親族は不可)もつとめさせて頂きますので、さらに安心です。

→遺言書は、守らなければいけないルールが民法という法律で細かく決まっていて、1つでもルールが守られていない場合、遺言書全部が無効になってしまいます。自筆証書遺言では無効または紛争になる危険性がついてまわります。

Point 2「紛失・偽造・改ざんの危険性がない」

公正証書遺言の場合、原本は公証役場にて、遺言を作った本人が120歳になるまで厳重に保管されます(京都の場合)。なので、遺言書を紛失したり、内容を書き換えられたり、破り捨てられてなくなってしまったり、というような心配がありません。

→ 自筆の場合、紛失する、破棄される、隠される等の心配があります。

Point 3「すぐに相続手続きに入ることができる」

自筆の場合、遺言書を勝手に開封してはいけません(勝手に開封すると5万円以下の過料(罰金のこと)になります)。自筆の遺言書は、必ず家庭裁判所に持って行き、「検認」という手続き(約1か月~1か月半かかります)を受けなければなりません(裁判所から相続人全員に検認日の通知が郵送で届きます)。

上記の「検認」手続きは、公正証書遺言の場合“不要”です。家庭裁判所に遺言を持って行く必要もありません。すぐに相続手続き(自宅の名義変更や預金口座の解約など)に入ることができます。

Point 4「証拠能力が高い」

自筆証書の場合、「本当に本人が書いたものか?」「すでに認知症だったのでは?」「誰かにそそのかされて書いたのでは?」などと疑われる可能性があります(特に遺言書の内容が不利だった相続人から文句が出やすいです)。万が一、争いに発展し、裁判までいった場合、自筆証書では裁判の結果、“遺言書は無効”という判決が出る可能性があります。

Point 5「口頭で公証人に伝えるだけで作成可能」

公正証書遺言の場合、遺言書に記載したい内容を公証人に“口頭”または“メモ書き”で伝えれば良いので、全文を自分の手で書く必要がありません。

→ 自筆の場合、内容をよく考えて、必ず全文を自分の手で書かなければなりません。

Point 6「手続きがスムーズに進む」

銀行窓口に遺言書を提出するときに、公正証書のほうが自筆の遺言書よりもスムーズに受け付けてもらえます。自筆の遺言書の場合、不備が原因であとで揉める可能性を危惧して、銀行も慎重になります。

(2016年12月29日)

遺留分の放棄

今回は、「相続対策サイト」より、生命保険を使った、相続対策(事業承継対策)をご紹介します。

【前妻の子に遺留分を放棄してもらう】

□自宅や預貯金などの主な財産は現在の家族に相続させるつもりだが、前妻の子にも何らかの財産を残したいというケース。

□前妻の子にも相続分はありますし、遺言書を作成しても遺留分を請求される可能性があります。

□前妻の子の承諾を得る必要がありますが、前妻の子を生命保険の受取人にする代わりに、前妻の子に「遺留分放棄」の手続きを家庭裁判所で行うことに協力してもらいます。

□前妻の子の承諾が得られたら、「契約者:父」「被保険者:父」「受取人:前妻の子」という終身保険に加入します。

□遺留分を放棄してもらう代わりに、死亡保険金を与えるという形にしておけば、通常、家庭裁判所も遺留分の放棄を認めてくれます。

□「現在の家族に全ての財産を相続させる」という内容の遺言書を公正証書で作成します(自筆だと検認手続きを家庭裁判所で受けないといけないので、負担が大きく、揉める可能性もあります)。

上記のような相続対策にご興味のある方は、気軽にお問合せ下さい。

(2016年12月27日)

自社株の相続

今回は、「相続対策サイト」より、生命保険を使った、相続対策(事業承継対策)をご紹介します。

□財産の大部分が自社株で、後継者以外にも相続人がいるケース。経営権が分散しないよう、自社株をすべて後継者に相続させます。

□「契約者:父(経営者)」「被保険者:父(経営者)」「受取人:相続人(後継者)」の終身保険に加入します。

□父が死亡したときに、後継者以外の相続人には、死亡保険金から代償交付金を支払います(代償分割)。

※代償交付金は、遺産からではなく、後継者個人の財産から支払う必要があります。ですので、生命保険金の受取人は後継者にします(間違って後継者以外の相続人を受取人にされているケースがありますのでご注意下さい)。

□自社株は後継者に相続させ、その他の相続人には後継者から代償交付金を支払うという内容の公正証書遺言を作成します。

□預貯金には全額相続税が課税されますが、死亡保険金には控除枠があります(500万円×相続人の数)。また預貯金口座は相続が発生すると、凍結され引き出せなくなりますが、死亡保険金は受取人固有の財産なので、凍結されることなく受取人が保険会社に請求すれば速やかに支払われます。

□遺留分対策にもなります。死亡保険金は相続財産ではないので、遺産から切り離されます。結果的に、他の相続人の遺留分の額も減少することになります。

上記のような相続対策にご興味のある方は、気軽にお問合せ下さい。

(2016年12月25日)

相続対策(保険金受取人)

今回は、「相続対策サイト」より、生命保険を使った、相続対策をご紹介します。

□遺産の大部分である不動産を相続することになる相続人を受取人とした生命保険(終身)に加入します。

※死亡保険金は遺産分割や遺留分の対象ではないので、不動産を相続しない相続人を受取人にしてしまうと、相続の際に揉めてしまう原因となります。間違う方が多いので要注意です。受取人の変更はすぐに出来ますので、現在保険に加入されている場合は、保険証券をご確認下さい。

※死亡保険金の受取人は、遺言書で変更することもでき、法律上も有効ですが、できれば保険契約を変更しておくほうが無難です。

□不動産を特定の相続人に相続させる代わりに、不動産を相続する相続人が他の相続人に代償金を支払う旨を記載した遺言書を作成します。

□死亡保険金を活用して、代償分割を行います。「代償分割」とは、遺産を多くもらった相続人がその代償として、自腹を切って他の相続人に代償金を支払うという遺産分割の方法です。受け取った生命保険金を代償金として、他の相続人に支払います。

※相続した財産額を超える金額を他の相続人に代償金として渡してしまうと、超えた金額は贈与されたとみなされ贈与税が課税されてしまいます。

□死亡保険金は、相続財産ではなく、受取人の固有の財産なので、遺産分割協議で揉めていたとしても、受取人が保険会社に請求すれば速やかに支払われます。他の相続人の同意は不要です。

□受取人である相続人が、他の相続人から遺留分請求された場合も、生命保険金から支払うことができます。

□相続が発生すると、預貯金口座は凍結されるので引き出すことができません。一方、保険金は受取人の財産なので凍結されることなく速やかに支払われます。ですので、葬儀費用や相続税の納税資金として使うことができます(相続税は10か月以内に支払わないと延滞税などのペナルティが発生します)。

□死亡保険金のうち「500万円×相続人の数」は、相続税が課税されません(預貯金は全額課税されます)。

□毎年、生命保険料控除として、所得税が節税できます。

上記のような相続対策にご興味のある方は、気軽にお問合せ下さい。

(2016年12月24日)

相続対策(前妻の子)

今回は、「相続対策サイト」より、生命保険を使った、相続対策をご紹介します。

「遺留分対策+葬儀など資金対策+生活費対策+預金凍結対策+遺産分割対策」

□現在の子または現在の妻を受取人とする生命保険に加入します。

□遺言書に「全財産を現在の家族に残す」と書いたとしても、前妻の子には「遺留分」という必ず請求できる権利があります。

□もし遺留分を請求された場合も、生命保険は速やかに受取人に支払われるので、そこから遺留分相当額を前妻の子に支払うことができます。

□生命保険金は、相続財産ではなく、受取人固有の財産となります。ですので、生命保険金は遺産から切り離されることになりので、結果的に遺留分の金額も減少させる効果があります。

□生命保険金は遺産ではありませんので、現在の妻子と前妻の子が遺産分割でもめてしまった場合も、受取人が保険会社に請求すれば、生命保険金は速やかに支払われます。前妻の子の同意は不要です。ですので、すぐに必要となる葬儀費用や生活資金として役に立ちます。

□預貯金には相続税がそのまま課税されますが、この生命保険契約の保険金は「みなし相続財産」となるので、「500万円×相続人の数」は課税されません。

□遺言書を公正証書で作成する。

※遺言書を作成しないと、「遺留分」ではなく、倍額の「相続分」を請求されてしまいます。

※遺言書で遺言執行者を指定しておかないと、前妻との間の子に署名押印・印鑑証明をもらわければいけなくなります(自宅の名義変更や預金口座の引き出しがずっとできません)。

※自筆で遺言書を書いてしまうと、家庭裁判所で「検認(けんにん)」という手続きを受けなければいけません(公正証書の場合は検認不要)。検認手続きには、1か月半~2か月ぐらいかかるので、この間相続手続きはストップします。また自筆の場合は、家庭裁判所に提出するした後、家庭裁判所が必ず“全ての”相続人に郵送で通知を送ります。ですので、「相続のことは前妻の子には隠しておきたい」と思っても遺言書が自筆であれば必ず家庭裁判所から前妻の子に通知が行ってしまいます。検認手続き当日は、原則全ての相続人が家庭裁判所に集まって皆で遺言書の内容を確認することになりますが、平日の日中に行われるので、仕事を休んで故人の死亡地の家庭裁判所に出向く必要があり、それも相続人の負担になります。

上記のような相続対策にご興味のある方は、気軽にお問合せ下さい。

(2016年12月23日)

相続と生命保険

実は、生命保険は相続にいろいろと役立てることができます。

□死亡保険金は、預貯金とちがい凍結されないので、葬儀費用などすぐに必要な現金が確保できる。

□生前贈与(相続税対策、納税資金対策)に使える。[税務署対策にもなります]

□死亡保険金には、税金面での優遇がある。[「500万円×法定相続人数」の死亡保険金には課税されません]

□死亡保険金は相続財産ではないので、相続放棄をしても保険金はきちんと受け取れる。

その他生命保険契約は、遺留分対策や事業承継対策などにも活用できます。

もし、ご関心があれば、気軽にお問合せ下さい。

※保険の代理店はやっておりませんので、具体的な対策をご希望の場合は信頼できる保険会社や税理士をご紹介いたします。

(2016年12月22日)

子のいない相続は大変

「子のいない夫婦」は、特に遺言書を作成しておく必要があります。

夫が死亡した場合、子がいれば相続人は「妻」と「子」になります。

しかし、子がいない場合、相続人は「妻」と「亡夫の兄弟姉妹(又は甥姪)」となります。

(亡夫の親が存命の場合は「妻」と「亡夫の親」が相続人となります)

残された妻からすると、亡夫の遺産分けの話合いを「我が子とするか」、「夫の兄弟姉妹・甥姪とするか」では、大変さが全く違ってきます。

兄弟姉妹(甥姪)には、遺産の4分の1をもらう権利があるので、遺産がほしいと言われれば渡さないといけませんし、兄弟姉妹(甥姪)全員から実印をもらわなければいけません。

一人でも遺産分割協議書に実印を押してくれない人物がいると、自宅の名義を変えることも、夫名義の預金を引き出すことも出来ません。

しかし、遺言書があれば状況は一変します。

きちんとした遺言書があれば、そもそも遺産分割協議書を作る必要がありませんので、兄弟姉妹や甥姪から実印をもらう必要がなくなります。

また遺言書で「全ての財産は妻に相続させる」と書いてあれば、兄弟姉妹や甥姪に遺産を請求する権利はなくなるので、問題なく全財産を妻に引き継いでもらうことが出来ます。

ただし、遺言書作成に際しては、「妻のほうが先に死亡した場合にどうするか」「兄弟姉妹(甥姪)の実印なしで預金口座を解約するための遺言執行者を誰にするか」という問題も同時に解決できる遺言内容を考える必要があります。

遺言書作成を検討されている方は、一度ご相談下さい。

(2016年12月21日)

公正証書遺言の作り方

相続人にできるだけ負担をかけないためには、手書きよりも「公正証書」で遺言書を作成したほうが良いですが、公正証書遺言の作成を弊所にご依頼いただいた場合の流れを以下ご説明します。

(1)遺言書に書く内容を決める

ここが一番大事です。専門家として、「想いが実現する」「家族の負担が軽い」遺言書の文章を提案いたします。

 

(2)必要書類を集める

公正証書遺言の作成には、

・印鑑登録証明書

・戸籍謄本

・住民票

・登記事項証明書

・課税明細書

などが必要になります。

 

(3)必要書類を公証人役場に提出する

集めた書類や作成した書類を公証人に提出します。

 

(4)遺言書の案文(下書き)の作成

弊所にて作成した下書きを元に、公証人が案文(再下書き)を作成します。この案文をご依頼者に最終確認して頂きます。

 

(5)日程を決める

弊所にて、ご依頼者・公証人・立会証人のスケジュール調整をし、日程を予約します。

 

(6)遺言作成当日

当日は、ご本人さまに公証人役場まで来て頂きます。約10~15分ほどで終了です(京都の場合)。※公証人役場まで行くことが難しい場合は、公証人に自宅や病室まで出張してもらうよう、弊所にて手配いたします。

 

弊所に、公正証書遺言の作成をご依頼いただければ、全ての手続きを代行いたします。まずは、気軽にお問合せ下さい。

(2016年12月20日)

保険契約時に考える

今回は、「相続対策サイト」より、生命保険を使った、相続対策をご紹介します。

「生前贈与+納税資金対策+無駄遣い対策+預金凍結対策」

□死亡保険金2000万円(年間200万円を10年間で払いきる契約[終身保険])の保険に入ります。

□「契約者:長男」「被保険者:父」「受取人:長男」という契約内容にします。

□毎年200万円を父から長男に贈与し、その200万円を保険料として長男の口座から支払います。

□この契約により、生前贈与が適切に行われたと税務署も認めてくれやすくなりますし(贈与契約書を作成しておけばなお良し)、贈与したお金は保険料として使われるので無駄遣い(車や遊び)される心配もないですし、現金で支払う必要のある相続税の納税資金対策にもなります。

□相続発生の直近3年間の相続人への贈与については「贈与は無かった」ものとして、相続税が課税されます(相続人への贈与は4年以上続けないと節税効果はありません)。上記の保険契約を結ぶことにより、生前贈与がきちんとできるので相続税対策として効果があります。また万が一3年以内に父が死亡してしまった場合も、生前贈与の効果(相続税節税の効果)はありませんが、長男に2000万円の生命保険金が支払われるので、納税資金対策として効果があったことになります(このケースでは生命保険金に所得税が課税されます)。

□相続人以外(孫、長男の嫁、長女の夫など)への贈与は、相続発生の直近3年間であっても贈与として認められますので、節税効果は1年目から発生します。

□預貯金口座は、相続が発生すると凍結されてしまい引き出すことができなくなります。生命保険金は受取人固有の財産なので、凍結されることはなく、受取人が保険会社に請求すれば速やかに支払われます。遺産分割で揉めていたとしても保険金はすぐに受け取れます。

上記のような相続対策にご興味のある方は、気軽にお問合せ下さい。

(2016年12月19日)

相続対策サイト開設

このたび新しいホームページを開設しました。

『相続対策サイト~生命保険を中心に~』

今後とも、遺言書作成を通じて少しでも良い仕事ができればと願っております。

→相続対策サイト~生命保険を中心に~https://sozoku-seimeihoken.jimdo.com/

(2016年12月17日)

遺言のメリットその7

今回は、【遺言作成のメリット<その7:親族関係や財産内容を整理する良い機会になる>】です。

まず、自分の相続人が誰なのかをきちんと知っておかないとトラブルになります。

案外、自分の相続人を誤解されている方が多いので、要注意です。

 

<相続人を勘違いされていた方の一例>

◇生涯未婚だったので相続人はいないと思いこんでいたが、戸籍を調べると甥姪が存在した

◇再婚相手の子どもときちんと養子縁組していなかった

◇知らないうちに親が養子縁組や認知をしていた

◇離婚したと思い込んでいたら、離婚届を前妻が提出しておらず、戸籍上は婚姻関係が続いていた

 

また、遺言書を書く際に所有財産を把握する必要があるので、どのような財産を持っているのか整理する良い機会になります(※遺言書に財産内容を細かく記載するかどうかは場合により異なります)。

相続問題の一つに、不慮の事故や病気で突然亡くなったご主人がどのような財産(土地、建物、預貯金、借金、有価証券など)を持っていたのかを残された家族が全く把握しておらず、白紙の状態から財産の調査をしなければいけなくなるということがあります。

特に借金がある場合は、「相続放棄」をすることも考えないといけないため、死後3か月以内に借金の総額など財産内容を調べきる必要があります。残される家族を苦しませないためにも、財産内容はきちんと整理して伝えておく必要があります。

 

<遺言作成を専門家に依頼する利点>

◇将来のトラブルを予防する内容の遺言書に仕上げてもらえる。

◇残された家族に負担をかけない遺言書を作成できる。

◇できる限り書き直す必要のない遺言書になる。

◇公証役場との打合せや必要書類(戸籍、除籍、住民票、登記簿、固定資産評価証明書など)の取寄せも全て代行してもらえる。

◇遺言作成当日に必要となる立会証人(親族は不可)2名も手配してもらえる。

◇気持ちや事情を反映した遺言書に仕上げてもらえる。

◇公証人に自宅や病室まで出張してもらう手配もしてもらえる。

◇必要があれば、信頼できる弁護士や税理士などを紹介してもらえる。

遺言作成や相続でお悩みの方は気軽にご相談下さい。

(2016年11月8日)

遺言のメリットその6

【遺言作成のメリット<その6:ご家族も安心>】

遺言書がなくて一番困るのは、残されるご家族です。

ご主人は「相続の準備なんかしなくても、残った家族が何とかする」と思っていても、奥様やお子様は「ちゃんと考えてくれているのだろうか?」「遺言書をちゃんと書いておいてほしいけど、言いにくい・・・」などと、心配されているケースがよくあります。

子供さんのほうから「遺言書をきちんと残しておいてほしい」とは、なかなか言い出せません。

「そんなに早く死んでほしいのか?」「遺産を狙っているのか?」と思われるのではないか、と怖いのです。

やはり、遺言書などの相続対策は、親御さんのほうから言い出す、動き出すことが大切だと思います。

遺言書作成や相続手続きのお手伝いをしていますと、「遺言書の有無でここまで状況が変わるのですね」というご感想を、相続人の方から頂きます。

きちんとした公正証書遺言が残されていたおかげで、トラブルにならず、相続手続きで困ることもなく、「お父さん、ありがとう」と感謝されているご家族があるかと思うと、その一方で「遺言書さえ残しておいてくれていたらこんな事になっていなかったのに・・・」と悔やまれるご家族もいらっしゃいます。

「自分が死んだあとのことは知らない」と公言していた方も、残されたご家族が苦しんでいる姿を見たら、「きちんと遺言書を作っておくべきだったな・・・」と悔やまれているのではないか、と思うことが度々あります。

 

<遺言作成を専門家に依頼するメリット>

◇将来の相続トラブルを防げる内容の遺言書を作成できる。

◇残された家族が困ることがない遺言書を作成できる。

◇希望が実現できる遺言書を作成できる。

◇できる限り書き直す必要のない遺言書に仕上げることができる。

◇公証役場との打合せや必要書類(戸籍、除籍、住民票、登記簿、固定資産評価証明書など)の取寄せも全て代行してもらえる。

◇遺言作成当日に必要となる立会証人(親族は不可)2名も手配してもらえる。

◇自分特有の希望や事情をしっかりと反映した遺言書に仕上げてもらえる。

◇必要があれば、信頼できる弁護士や税理士を紹介してもらえる。

遺言作成や相続でお悩みの方は気軽にご相談下さい。

(2016年11月3日)

遺言のメリットその5

今回は【遺言作成のメリット<その5:「きちんとした遺言書がある」という安心感>】です。

遺言書を作らないままお亡くなりになられた場合や、遺言書は作ったが内容が適切ではなかったり、不十分な内容だったりした場合、残されるご家族が残されるご家族の手続きが大変になります。

遺言を作成しておくことは、家族を守ることにもなりますし、又、色々と安心することができます。

◇面倒をみてくれる(みてくれた)子供に自宅を譲ることができる安心感

◇配偶者に全財産を確実に残せる安心感

◇子供たちが揉めないという安心感

◇相続のときに手続きで家族が困らないという安心感

◇かわいい孫に財産が残せる安心感

◇遺言書が無効にならないという安心感

◇お墓など祭祀の承継者を指定できた安心感

◇家(名前)を継いでくれた子に財産を多く残せる安心感

◇後継者に事業財産を確実に譲れる安心感

◇内縁の配偶者に財産を確実に譲れる安心感

◇恋人、パートナーに財産を確実に残せるという安心感

◇配偶者が先に死亡した場合にも備えた遺言があるという安心感

◇相続させたくない親族に遺産が渡ってしまうことがないという安心感

◇万一揉めた場合も、被害を最小限度に抑えられるという安心感

◇永代供養をお寺にしっかりとやってもらえる安心感

 

<遺言作成を専門家に依頼するメリット>

◇将来の相続トラブルを防げる内容の遺言書を作成できる。

◇残された家族が困ることがない遺言書を作成できる。

◇希望が実現できる遺言書を作成できる。

◇できる限り書き直す必要のない遺言書に仕上げることができる。

◇公証役場との打合せや必要書類(戸籍、除籍、住民票、登記簿、固定資産評価証明書など)の取寄せも全て代行してもらえる。

◇遺言作成当日に必要となる立会証人(親族は不可)2名も手配してもらえる。

◇自分特有の希望や事情をしっかりと反映した遺言書に仕上げてもらえる。

◇必要があれば、信頼できる弁護士や税理士を紹介してもらえる。

遺言作成や相続でお悩みの方は気軽にご相談下さい。

(2016年11月2日)

遺言のメリットその4

【遺言作成のメリット<その4:余計な出費を抑える>】

「生前に自宅の名義を子供や孫に変更しておきたい」というご相談をお受けすることもあります。

法的に問題はないのですが、生きているうちに譲っておくよりも、遺言書で指定しておいて相続のとき引き継がれるようにしておくことをおすすめすることが多いです。

その理由は、「税金の額」が全然ちがうからです。

生前のうちに自宅の名義を子供に変更したり、財産をあげたりする場合にかかる税金は「贈与税」、自分が死んだ時に財産を相続させる場合にかかる税金は「相続税」です。

一概には言えませんが、相続税に比べて贈与税のほうが税金が高くなる場合が多いです(譲った財産の価額によっては50%もの税金がかかる場合があります)。

また、生前に自宅名義を変更してしまうと、贈与税の問題だけでなく、「登録免許税」の額が相続で譲る場合に比べて5倍に跳ね上がりますし、相続の場合は発生しない「不動産取得税」も支払わなければならなくなります。

※不動産を共有で相続させることは避けておくことをおすすめします。将来のトラブルの原因にもなりますし、相続した子どもたちが、余計な税金を支払わなければいけなくなる可能性もあります。

 

【生前に自宅を贈与した場合にかかる税金】

◇贈与税

◇登録免許税(固定資産税評価額の2%)

◇不動産取得税(固定資産税評価額の約3%)

 

【遺言書で自宅を相続させた場合にかかる税金】

◇相続税

◇登録免許税(固定資産税評価額の0.4%)

 

<遺言作成を専門家に依頼するメリット>

◇将来の相続トラブルをなるべく防げるような文章を提案してもらえる。

◇余計な出費がかからない方法を提案してもらえる。

◇公証役場との打合せや必要書類(戸籍、除籍、住民票、登記簿、固定資産税評価証明書など)の取寄せも全て代行してもらえる。

◇遺言作成当日に必要となる立会証人(親族は不可)2名も手配してもらえる。

◇気持ちや事情を汲み取り、それを反映した遺言書に仕上げてもらえる。

◇必要があれば、信頼できる税理士や弁護士を紹介してもらえる。

遺言作成や相続でお悩みの方は気軽にご相談下さい。

(2016年11月1日)

遺言のメリットその3

【遺言作成のメリット<その3:家族の負担を軽減できる>】

きちんとした遺言書がある場合と、遺言書が無い場合(または遺言書はあるが不十分な内容の場合)とでは、相続手続き(預金口座の解約や不動産の名義変更、株式の名義書換など)の負担が大きく変わってきます。

遺言書の中で「遺言執行者(いごんしっこうしゃ)」というものを指定しておくことが大切です。

※「遺言執行者」とは、遺言書に書いてある内容(「土地建物は長男に、預金は二男に」など)を実際に行う人のことです。

例えば、通常は“相続人全員”の署名押印が必要な預金口座の解約手続きも、公正証書遺言で遺言執行者が指定してあれば、“遺言執行者一人だけ”の署名押印で手続きできるようになります。

遺言執行者は相続人でもなれますが、行政書士などの専門家を指定しておけば、難しくて複雑な手続きも任せられますし、相続人ではなく利害関係のない第三者を指定することで相続トラブルになる可能性を抑える効果も期待できます。

また、遺言執行者の選び方も安易に決めてしまうと、後で取り返しがつかないことになります。

「一番多くもらう長男にしておこう」「同居している長女を指定しておこう」とよく考えずに遺言執行者を指定したことにより、遺言内容を執行できない状態になり、相続人が途方にくれるケースも実際にあります。

遺言書を作成するときは、きちんと将来の可能性を考えて遺言執行者を指定する必要があります。※遺言執行者を指定していない遺言書を作ってしまうと、「遺言執行者選任の申立て」を家庭裁判所に行うか、相続人全員が協力しながら相続手続きを行うか、どちらかしかありません。

 

<遺言書作成を専門家に依頼するメリット>

◇将来相続人が困ることがないような内容を提案してもらえる。

◇依頼者の親族関係、家族関係、財産内容を考慮した上で、定型文ではない自分に最適な遺言書を作ってもらえる。

◇遺言執行者も引き受けてもらえる。

◇公証役場との打合せや必要書類(戸籍、除籍、住民票、登記簿、固定資産評価証明書など)の取寄せも全て代行してもらえる。

◇遺言作成当日に必要となる立会証人(親族は不可)2名も手配してもらえる。

◇必要があれば、信頼できる弁護士や税理士も紹介してもらえる。

遺言作成や相続でお悩みの方は気軽にご相談下さい。

(2016年10月31日)

遺言のメリットその2

【遺言作成のメリット<その2:希望通りに財産を譲れる>】

遺産の分け方は、法律(民法)の規定よりも遺言書のほうが優先されるので、自分の思い通りに財産を残すことができます。

家庭の事情は千差万別です。親族関係、家族関係、財産内容などの事情を考えて財産を残さないと争いになってしまいます。

一律に適用されてしまう法律は、細かな事情まで考えてくれません。

きちんとした遺言書を作っておくことにより、下記のような希望を叶えることができます。

◇介護などの面倒をみてくれた子に多く財産を残したい

◇子供がいないので、全財産を配偶者に譲りたい

◇財産を譲る相手(配偶者など)が先に亡くなった場合でも書き直ししなくて済むようにしたい

◇状況が変わっても、できる限り書き直ししなくても良いような遺言書を作りたい

◇自宅の土地建物は長男夫婦に残したい

◇相続人以外(長男の嫁、内縁関係の配偶者、友人、孫、いとこ、恋人、パートナーなど)に財産を残したい

◇残される妻(長男にとっては母)と同居し、面倒をみることを条件に、長男に多めに相続させたい

◇生前に贈与した分は、相続の時に、計算に含めないでほしい

◇甥姪しか身寄りがいないが、財産を譲るつもりはない

◇前妻との子には、できる限り財産を与えたくない

◇お墓を守ったり、法要を任せる子供を指定しておきたい

◇全財産を換金したうえで、〇パーセントずつ相続させたい

◇事業を継ぐ長男に、きちんと事業財産を残したい

◇寺社、教会、ボランティア団体、NPO法人、会社などに寄附したい

◇相続人に未成年がいる間は、遺産分割をしてほしくない

 

<遺言作成を専門家に依頼するメリット>

◇親族関係、家族関係、財産内容を考慮した上で、ありきたりの定型文ではない、自分に最適な遺言書を作成してもらえる。

◇財産をあげる相手(相続人や親族、お寺など)が納得するよう、下書きを作ってもらえる。

◇公証役場との打合せや必要書類(戸籍、除籍、住民票、登記簿、固定資産評価証明書など)の取寄せも全て代行してもらえる。

◇遺言作成当日に必要となる立会証人(親族は不可)も2名手配してもらえる。

◇必要があれば、提携している弁護士や税理士と協力しながら、業務を進めてもらえる。

遺言作成や相続でお悩みの方は気軽にご相談下さい。

(2016年10月30日)

遺言のメリットその1

【遺言作成のメリット<その1:トラブルを予防できる>】

遺言書が無い場合、必ず相続人全員で遺産の分け方を話し合い、なおかつ、一人残らず合意したという証拠「遺産分割協議書」を作成し、そこに全員が署名押印(実印)をし、全員分の印鑑証明を添付する必要があります。

この遺産の分け方の話し合い(遺産分割協議)こそ、相続がトラブルに発展しやすい場面です。遺産分割協議というものは、財産をもらう側同士が話し合うのですから、そもそもトラブルになりやすいです。

それに比べて、きちんとした遺言書が残されていれば、相続人全員で遺産の分け方を話し合う必要はありません。遺言書に記載されている内容通りに相続手続きを進めるだけです。※ただし、「きちんとした遺言書」である必要があります。

遺産分割協議では何が起こるかわかりません。どのような理由で揉めてしまうか予測がつきません。

◇前妻の子や認知していた子からも署名押印をもらう必要がある。

◇相続人は納得しているのに、周囲の者(長男の嫁や次女の夫など)が口出ししてくる。

◇他の相続人の言い方や態度がどうしても受け入れられず、争いになってしまう。

◇生前に贈与(資金援助など)をもらっている相続人ともらっていない相続人で争いになる。

◇親の面倒をみた相続人と全く面倒をみなかった相続人で争いになる。

◇自宅を相続できなかった相続人たちが「代わりに現金を寄こせ」と言ってくる。

◇「自宅は私にくれるといっていた」など、今さら事実確認できない主張をしてくる相続人が現れる。

◇実家を売却するかしないか、すぐ売却するか三回忌まで待つか、などで揉める。

きちんとした遺言書を残すことで、トラブルになる可能性の高い「相続人全員での遺産分割協議」をせずに済むので、争いになる可能性を大幅に下げることができます。

また、万が一争いになってしまっても、きちんとした遺言書が作られていれば、被害を最小限に抑えることができます。

 

【遺言書作成を専門家に依頼するメリット】

◇将来の手続き(遺言執行)までを見据えた遺言内容にしてくれる。

◇相談者特有の問題を解決する文章を提案してくれる。

◇公証役場との打合せや必要書類(戸籍、除籍、住民票、登記簿、固定資産評価証明書など)の取寄せも全て代行してくれる。

◇遺言作成当日に必要となる立会証人(親族は不可)も手配してくれる。

◇遺言だけでなく、相談者自身が気づいていない問題がある場合はきちんと進言してくれる。

遺言作成や相続でお悩みの方は気軽にご相談下さい。

(2016年10月29日)

養子離縁→遺言取消?

今回は、【養子縁組の離縁が公正証書遺言の取消しであるとみなされた事例[昭和56年11月13日最高裁判決]】をご紹介いたします。

(経緯)

◇昭和48年、遺言者と受贈者らが養子縁組をし、その5日後に遺言者所有の不動産の大半を受贈者らに遺贈するとの公正証書遺言を作成。

◇昭和49年、受贈者らが無断で遺言者所有の不動産に担保権を設定していたことが発覚。

◇昭和50年、受贈者らと遺言者が協議離縁。

◇昭和52年、遺言者死亡。

 

(受贈者らの主張)

遺言の取消しは、遺言と両立させない趣旨が明白な場合でなければ認められるべきではない。原審は遺言者に遺贈の意思がなくなったと推測しているにすぎない。遺言者の意思が明確に表現された事実はなく、離縁が遺贈と両立させない趣旨でなされたことが明白だとは認められない。遺言の取消しは認められない。

 

(判決)

遺言は取り消されたものとみなす。

遺言者は終生扶養を受けることを前提として受贈者らと養子縁組をし、所有不動産の大半を受贈者らに遺贈するとの遺言を作成したが、その後受贈者らに不信の念を抱き、受贈者らと協議離縁をし、法律上事実上受贈者らの扶養を受けないことにした。この協議離縁は本件遺言と両立しない趣旨のもとになされたものであり、よって本件遺言は後の協議離縁と抵触するものとして民法の規定により取り消されたとみなさざるを得ない。

 

(一言)

手書きでも、公正証書でも、遺言書はいつでも何度でも取り消すことができます。

遺言作成や相続でお悩みの方は気軽にご相談下さい。

(2016年10月28日)

愛人への遺贈は有効?

今回は、【“愛人に包括遺贈する”との公正証書遺言が公序良俗に反せず有効とされた事例[平成4年9月11日仙台高裁判決]】をご紹介いたします。

(双方の主張)

【戸籍上の妻(妻A)、子など】

「遺言は無効」

遺言者と妻Aの婚姻関係は未だ夫婦としての実体を失っていなかった。本件遺言は全財産を妾に譲る内容であり、また妻Aや子の生活を脅かすものであるので、公序良俗に反し無効である。

【内縁関係の妻(妻B)】

「遺言は有効」

遺言者と妻Aとの婚姻関係は、妻Bとの同棲が始まった時点で既に破綻していた。また遺言者の財産である土地建物は妻Bとの同棲生活が始まった後に購入したものである。本件遺言は妻Aと子の生活を脅かすようなものではなく公序良俗に反せず有効である。

 

(判決)

遺言は有効。

遺言者と妻Bの同棲が始まった頃には既に妻Aとの婚姻関係は破綻していた点、公正証書遺言が作成されたときには妻Bとの内縁関係が約10年続いていた点、遺産のほぼ全てを占める土地建物は遺言者が妻Aと別居した後に妻Bとの生活のために購入したものである点、妻Bも土地建物の購入代金の一部を負担している点、遺言の目的が妻Bの生活保全を目的にしている点、妻Aが生前に相当な贈与を受けており、妻Aとの子も既に独立していて生活が脅かされるとは考えられない点などを総合的に考慮すると、公序良俗に反しているとはいえない。

 

(その他の事情)

◇遺言の内容は「全財産を妻Bに遺贈する」というものだった。

◇昭和49年頃から遺言者と妻Aの仲が悪化し、昭和50年に別居。妻Bとは昭和53年に同居を開始した。

◇昭和57年に本件遺言の遺贈目的となっている土地建物を購入し、妻Bとともに移り住んだ(土地建物の相続開始時の価額は1,617万円)。

◇昭和61年に遺言者は妻Aに対して、1000万円(退職金から)を贈与した。

◇昭和63年に本件遺言を作成。平成元年遺言者死亡。

遺言作成や相続でお悩みの方は気軽にご相談下さい。

(2016年10月27日)

遺言と代襲相続2

今回は、【遺言で遺産を相続するとされた長男が先に死亡したが、長男の子(孫)に代襲相続させることはできないとされた事例[平成21年11月26日東京地裁判決]】をご紹介いたします。※代襲相続とは:本来相続人になるはずの者に代わり、その者の子が相続すること。

(端緒)

遺産を相続すると遺言で指定された長男が、遺言者である親よりも先に死亡してしまった。

 

(双方の主張)

【長男の子側】「代襲相続できる」

代襲相続の規定が適用されるべき。またそれが遺言者の意思にも沿う。

【他の相続人側】「代襲相続できない」

代襲相続を希望する旨の記載はないので、遺言の効力は失効する。またそれが遺言者の意思にも沿う。

 

(判決)

代襲相続は認めない。

遺産を相続させたい相続人が先に死亡した場合に、その代襲相続人に遺産を相続させたいという遺言者の意思が認められるような特段の事情がない限り、代襲相続の規定は適用ないし準用されない。

 

(その他の事情)

◇「遺言者と先死した長男が共同して不動産運用事業を行っていた」「遺言者は長男と特に親密であった」「遺言者が長男の子らと同居する意思を持っていた」などの主張はいずれも裁判所に否定された。

◇平成23年2月22日の最高裁判決でも、本判決と同様に、特段の事情が認められない限り代襲相続の規定は適用ないし準用されないとした。

 

(一言)

「特段の事情がない限り」とあるので、遺言書にしっかりと代襲相続についても希望を記載しておけば問題ない(遺言者の希望が実現できる)ということです。

遺言作成や相続でお悩みの方は気軽にご相談下さい。

(2016年10月25日)

遺言と代襲相続1

今回は、【遺言により特定の遺産を相続するとされた子が先に死亡したが、その子の子(孫)に代襲相続させたいという遺言者の意思が認められるとして代襲相続を認めた事例[平成18年6月29日東京高裁判決]】をご紹介いたします。

(双方の主張)

【先死した子の子(孫)】

代襲相続人である自分が遺言書で指定された遺産を代襲相続できる。またそれが遺言者の意思にも沿う。

【遺言者の他の子】

遺言書にて遺産を取得するとされた者が先に死亡した場合、遺言の効力は失効する。また代襲相続させることは遺言者の意思ではない。

 

(判決)

代襲相続を認める。

本件の事情のもとでは、特定の遺産を取得するとされた相続人が先に死亡した場合でも、代襲相続の規定が適用ないし準用される。

 

(その他の事情)

◇原審では、代襲相続の規定の適用は否定された。

◇特定の遺産を相続させようと考えていた相続人(A)の死亡後に、遺言者はAの子に他の相続人と同様に遺産を相続させようとする内容の自筆証書遺言を作成しようとしていた。

遺言作成や相続でお悩みの方は気軽にご相談下さい。

(2016年10月24日)

メモを基に作られた公正証書遺言

今回は、【受遺者の親が書いたメモを基に作成された公正証書遺言が有効とされた事例[昭和54年7月5日最高裁判決]】をご紹介いたします。

(双方の主張)

【A】「遺言は無効」

公証人の読み聞かせや問いかけに対し、「そのとおりである」とだけ答え、公証人が遺言書を最後に通読したときも単に頷いただけでは、法に定める要件「口授(くじゅ)」を充たしておらず、遺言は無効。

【B】「遺言は有効」

問題なく要件も充たしており、遺言は有効。

 

(判決)

遺言書は有効。

公証人の読み聞かせに対し「そのとおりである」と声に出して答え、公証人に促されながら受遺者の名前や遺贈に関する数字を声に出して伝え、最後に公証人の通読に対して大きくうなずいたという事実などを考慮すると、本件公正証書遺言が無効とはいえない。

 

(その他の事情)

◇公証人作成の遺言書は、受遺者の親が作成したメモを基礎にして作られたものであった。

◇遺言者は疲労のために自署ができなかった(捺印は公証人に助けられながら行った)。

遺言作成や相続でお悩みの方は気軽にご相談下さい。

(2016年10月22日)

連れ子とは養子縁組届が必要

結婚し入籍をしたら、結婚相手と連れ子は自動的に戸籍上も親子になると誤解されている方がたくさんいらっしゃいますが間違いです。

結婚相手と連れ子の間で「養子縁組」をしないといけません。

養子縁組をしておかないと、連れ子は遺産を相続する権利もありませんので、親やご自身が再婚の方は今一度ご確認下さい。

 

[具体的事例]

A子の実母はずいぶん昔に死亡し、現在の母は継母であるが、実の親子のように一緒に生活してきた。実父と継母の間には子ができなかった。そして実父が死亡し、現在は継母と同居している。

 

[継母が亡くなると]

継母とA子が養子縁組していないと、A子は一切継母の遺産を相続できない。継母の遺産は、継母の両親もしくは継母の兄弟姉妹や甥姪のものになってしまう。

遺言作成や相続でお悩みの方は気軽にご相談下さい。

(2016年10月21日)

方式に不備のあった公正証書遺言

今回は、【方式に不備があったが、公正証書遺言として有効とされた事例[昭和57年1月22日最高裁判決]】をご紹介いたします。

(主張)

【A】「遺言書は無効」

公正証書遺言には、「印鑑証明書を提出させてその人違いでないことを証明させた」との記載があるにもかかわらず、実際には提出させていなかった。これは公正証書の成立要件を欠いており、遺言書は無効である。

 

(判決)

遺言書は有効。

公証人が遺言者と既に面識があり、その氏名も知っており、人違いでないことが明らかであれば、面識がある旨の記載がなく、印鑑証明書が提出されていなくても、公正証書の効力は認められる。

 

(その他の事情)

遺言者と公証人が初めて会ったのは、昭和45年6月であり、その時に印鑑証明書にて本人確認を行っていた。また本件遺言書を作成する一週間前にも、遺言者の依頼で同じ公証人が賃貸借契約公正証書を作成していた。

遺言作成をお考えの方はお気軽にご相談下さい。

(2016年10月19日)

生命保険金の遺贈?

今回は、【受取人指定の生命保険金を遺贈するとした公正証書遺言が無効とされた事例[昭和60年9月26日東京高裁判決]】をご紹介いたします。

(双方の主張)

【長男の主張】

二男が受け取った死亡保険金のうち300万円は、遺言により二男に遺贈されたものであるので、遺言者の相続財産と言え、遺留分算定の基礎となる財産に含まれる。

【二男の主張】

死亡保険金は受取人固有の財産であるので、遺言者の相続財産ではなく、遺留分算定の基礎となる財産に含まれない。

 

(判決)

遺言は無効。

保険金請求権は受取人固有の財産であり、相続財産ではないので、遺贈の目的とすることはできない。よって本件遺言は死亡保険金を受取人以外の相続人に遺贈するものとする限度において無効である。また死亡保険金を受取人以外の第三者に遺贈する旨の遺言を行っても、それだけでは保険金受取人の変更とはならない。

 

(その他の事情)

◇遺言者は昭和51年9月に被保険者を自身、受取人を妻(B)とする生命保険契約を締結した。

◇上記保険契約締結後、死亡保険金のうち300万円を二男(D)に遺贈し、その他の財産をすべて長男(C)に遺贈するという内容の公正証書遺言を作成した。

◇昭和52年12月に遺言者死亡。DはBに支払われた死亡保険金のうち300万円をBより受領した。

◇昭和53年12月、DはCに対し遺留分の返還を求めて調停を申し立てた。

 

(備考)

遺言により保険金受取人を変更することは可能ですが(保険会社・保険の種類・保険番号などで契約を特定した上で「~の保険金受取人を〇〇に変更する。」と記載する必要があります)、契約内容自体を変更したほうが安全です。

遺言作成をお考えの方はお気軽にご相談下さい。

(2016年10月16日)

統合失調症患者と遺言

今回は、【統合失調症である遺言者の作った公正証書遺言が有効とされた事例[平成2年6月26日大阪高裁判決]】をご紹介いたします。

(双方の主張)

【A】「遺言は無効」

遺言書を作成する前から死亡の時まで、精神分裂病(統合失調症)の治療のために病院に入院していた等の事実から、遺言書を作成する能力は欠如していたとみるのが妥当。

【B】「遺言は有効」

遺言作成当時、遺言能力が欠如していたとの主張は間違い。

 

(判決)

「遺言書は有効」

遺言内容は比較的単純であり、本件遺言書を作成するのに必要な理解力や判断力がなかったとまでは言えない。また遺言を作成した動機も合理的である。

 

(その他の事情)

◇遺言者は、入院前に一時就労していた。

◇入院後も自分が病気であるという自覚があり、遺言作成時も異常な言動は見られず、開放病棟にて室内作業に従事したり、自分で計算した上で書籍を購入したり、ひとりで交通機関を乗り継いで通院したりしていた。

遺言作成をお考えの方はお気軽にご相談下さい。

(2016年10月14日)

無効となった公正証書遺言

今回は、【税理士が作成した案文をもとに作成された公正証書遺言が無効とされた事例[平成11年9月16日東京地裁判決]】をご紹介いたします。

(それぞれの主張)

【長男】

遺言書は無効。

パーキンソン病による痴呆が進行しており、遺言者に遺言する能力はなかった。遺言者が公証人に遺言内容を伝えることは不可能。

【妻・二男・長女】

遺言書は有効。

遺言者の能力に問題はなく、公正証書遺言の作成にも問題はなかった。

 

(判決)

遺言書は無効。

遺言書作成時、遺言者には遺言内容を決めたり、遺言の効果を理解したりするような能力はなかった。

 

(その他の事情)

◇遺言案は、遺言者が税理士に遺言の相談をした日から約2年後に、遺言者の長男からの依頼により同税理士によって作成された。

◇公証人の読み聞かせに対し、遺言者は「はあ」「はい」などの返事しか発しなかった。

◇読み聞かせの後、公証人は公正証書を再度読み返したが、読み返した通りの内容で良いか遺言者本人に確認を求めなかった。

◇遺言者は自分で署名することが出来なかったので、公証人が代理署名した。

◇公証人は、遺言者の主治医に、遺言が可能な状態であったとの診断書作成を依頼したが、医師に断られた。

遺言作成をお考えの方はお気軽にご相談下さい。

(2016年10月13日)

公正証書遺言の裁判例

今回は、【記憶力や理解力が衰えた遺言者の作った公正証書遺言が有効とされた事例[平成17年2月18日東京地裁判決]】をご紹介いたします。

(それぞれの主張)

【二男】遺言は無効である。

遺言者は95歳の高齢であり、脳梗塞や静脈血栓を患っていたこともあって寝たきりの状態だった。遺言書がもたらす重大な結果を認識できるような能力は既になかった。

【長男と三男】遺言は有効である。

公証人の質問にもはっきりと返答しており、遺言書作成当時、意思能力に全く問題はなかった。

 

(判決)

遺言は有効。

平成13年6月の時点で(遺言作成は同年1月)反応は良好であったこと、質問したことに対して別の答えが返ってきたという調査結果は聴力の衰えや反応の鈍さが原因だと考えられること、介助を受けながらも遺言者本人が公証役場に赴き公証人の前で自ら署名していること、署名の乱れは身体機能の低下によるものであること、遺言内容もあながち不自然とは認められないことなどを総合的に考慮すると、遺言作成当時、遺言の内容を理解できないほどに判断能力が衰えていたとはいえず、遺言の意味を理解できる能力は十分に有していたと認定するのが相当である。

 

(その他の事情)

・長男は高校卒業後、遺言者と一緒に仕事をしていた。

・二男は大学卒業後、一旦は他社に就職したが、その後退職し、遺言者の会社に入社していた。

・遺言者や遺言者の妻の世話は、同居している長男の嫁が行っていた。

・遺言者は会社から退いた後、経営権を二男に譲った。長男は退職。退職金の支給はなかった。

・平成12年に長男と二男が絶交状態となり、二男が遺言者と接触する機会はなくなった。

・遺言の内容は、会社に関する財産は二男に相続させ、それ以外の財産を長男や三男に相続させ、遺言執行者は長男というものであった。

遺言作成をお考えの方はお気軽にご相談下さい。

(2016年10月11日)

認知症者の遺言

今回は、【痴呆が相当進行していたが、遺言は有効とされた事例[平成13年10月10日京都地裁判決]】をご紹介いたします。

(それぞれの主張)

【原告】遺言は無効である。

遺言者には、異常な行動や不潔行為、暴力行為等がみられ、また長谷川式知能テストでは4点という非常に高度な痴呆という結果が出ていた。遺言作成当時、遺言できる能力はなかった。

【被告】遺言は有効である。

遺言者の痴呆症状は良い時もあった。遺言作成当時は調子が良く遺言を作成する能力があった。

 

(判決)

遺言書は有効。

遺言書作成当時、相当に痴呆が進んでいたものの、遺言者の意思疎通能力、遺言を作成するに至った経緯やその状況、遺言内容の単純さなどの諸事情を総合的に勘案すると、遺言する能力は十分に有していたといえる。

 

(その他の事情)

・遺言者は平成5年に、原告に全遺産を遺贈するという公正証書遺言を作成していた(本件遺言は平成12年作成)。

・病院入院後は主として被告が遺言者の世話をみていた(介護や入院の手続き、通帳印鑑の管理、未払い治療費の精算、遺言者が支払えない治療費や税金などの肩代わりなどをしていた)。

・本件遺言作成当時、遺言者は90歳だった。

・本件遺言作成当時、被告は以前に遺言書を作成していることや、原告の存在を知らなかった。

・遺言者の公証人への返答もしっかりとしていて、自分の意思を明確に表していた。

遺言作成をお考えの方はお気軽にご相談下さい。

(2016年10月9日)

頷いただけの遺言者

今回は、【公証人の質問に頷いただけであり、遺言は無効とされた事例[昭和51年1月16日最高裁判決]】をご紹介いたします。

(お互いの主張)

【A】遺言は有効。

【B】遺言は無効。

遺言者は公証人の質問にうなずいただけであり、公証人が遺言者の口述を筆記したものではないので、遺言書は無効である。

 

(判決)

遺言書は無効。

公証人の質問にきちんと言語をもって答えることなく、単にうなずいただけでは遺言作成の要件を満たさない。

 

(その他の事情)

・遺言者は公証人の複数の質問に全てうなずき返したが、言葉は一言も発しなかった。

・遺言者は遺言作成当時、切迫昏睡の状態にあった。

遺言作成をお考えの方はお気軽にご相談下さい。

(2016年10月8日)

認知症だが有効とされた遺言

今回は、【痴呆症状のある高齢者の公正証書遺言(3回目)が有効とされた事例[平成6年1月21日和歌山地裁判決]】をご紹介いたします。

(それぞれの主張)

【長女】遺言書は有効。

遺言作成当時、遺言者は遺言の内容をはっきりと理解しており、痴呆の症状も出ていなかった。また遺言の作成方式にも問題はなかった。

【長男】遺言書は無効。

遺言者は、遺言書を作成する1か月前に別の公正証書遺言を作成しており、それと全く異なる遺言書を作成する意思と能力があったとは考えられない。また遺言作成の方式にも不備があると思われる。

 

(判決)

遺言書は有効。

遺言作成当時、遺言者の痴呆の症状はそれほど酷くはなく、受け答えもしっかりしていたので、物事を理解する能力はあった。

また方式にも不備はなかった。本件遺言は遺言者の真意に沿った内容であり、本件遺言よりも1か月前に作成された遺言書のほうこそ遺言者の意思に沿ったものかどうか疑わしい。

 

(その他の事情)

昭和52年4月(長女に相続させる内容)と昭和63年6月(長男に相続させる内容)に公正証書遺言を作成しており、本件公正証書遺言(昭和63年7月[長女に相続させる内容])は3回目の作成だった。

遺言作成をお考えの方はお気軽にご相談下さい。

(2016年10月6日)

終活セミナーinアスニー山科

今週末の土曜日に京都市山科区のアスニー山科にて「相続・遺言・お墓の終活セミナー&個別相談会」を開催いたします。

「相続・遺言・お墓の終活セミナー&相談会」

平成28年10月8日(土)

時 間:セミナー:午前9時30分~11時00分

相談会:午前11時10分~11時45分

場 所:アスニー山科研修室2(ラクト山科C棟2階)

行き方:JR・地下鉄・京阪「山科駅」から徒歩5分

参加費:無料

定 員:20名様

予 約:セミナーは不要、相談は要予約

各分野の専門家がわかりやすくお話いたしますので、遺言や相続、税金、保険、お墓などのことが気になっているという方はお気軽にご参加ください。

(2016年10月5日)

軽度の認知症と遺言

今回は、【軽度の認知症だったが、遺言が有効と判断された事例[平成14年3月25日東京高裁判決]】をご紹介します。

(主張)

【A】遺言書は有効である。

遺言書の内容は単純で、しかも本人(遺言者)にしか表現できない内容。署名もしっかりとされている。公証人も立ち会った証人も本人の判断能力に問題があるとは感じなかった。

【B】遺言書は無効である。

遺言作成当時、本人はアルツハイマー型老年痴呆であり遺言能力はなかった。

 

(判決)

遺言書は有効。

遺言者は軽度の認知症であったが、本件遺言をするぐらいの能力はあった。

 

(その他の事情)

・一審では遺言能力が否定され、控訴審で遺言能力が認められた事例。

・遺言者は普段、身のまわりのことは自分で行い、知人との日常的な会話も成り立っていた。

・遺言作成時も、公証人に対し、長男に遺産を相続させる旨やその理由をはっきり述べていた。

・Aは家業を継ぎ、先祖の供養や遺言者の世話をしており、遺言書にもこれらのことが遺言の動機として記載されていて、遺言者の生前の意向と遺言書の内容が合致していると裁判所に認定された。

遺言作成をお考えの方はご相談下さい。

(2016年10月5日)

信託銀行が関与した遺言が無効に

今回は、【信託銀行が関与した公正証書遺言が認知症のため無効とされた事例[平成18年9月15日横浜地裁判決]】をご紹介いたします。

(主張)

【A】遺言書は無効である。

遺言内容が極めて複雑で、そのような複雑な内容の遺言を公証人に伝えたり、理解したりする能力が本人(遺言者)にはなかった。

【B】遺言書は有効である。

本人は自分の遺産をどう分けたいかをきちんと述べた。そして、公証人による遺言書の読み聞かせもきちんと聞いていた。署名押印も自分で行った。公証人も判断能力ありと認めたので遺言書が作成できた。

 

(判決)

遺言書は無効。

遺言作成当時、遺言者は認知症であり、また遺言内容も複雑であり、そのような遺言を作成する能力はなかった。

 

(その他の事情)

・遺言作成当時、遺言者はアルツハイマー型老年痴呆と診断されていた。

・遺産の一部のみ共同で相続させたり、複数の遺言執行者を指定したり、執行者の一方への報酬は細かく料率が指定してあったりと、内容が複雑であった。

・公証人の遺言読み上げに対し、遺言者は「はい」「そのとおりです」などの簡単な返事しかしていなかった。

遺言作成をお考えの方はご相談下さい。

(2016年10月1日)

死因贈与とは

贈与者(贈与する側)の死亡によって効力を生じる贈与契約のことです(例:「甲が死んだら土地建物を乙に贈与する」といった甲乙間の契約)。

生前に贈与者と受贈者(贈与を受ける側)の契約によって行われます。

・契約なので相手の承諾が必要である点

・書面である必要はない点

・仮登記ができる点

・自書である必要はなく家庭裁判所で検認を受ける必要もない点

・不動産取得税が課税される点(遺贈の場合も、特定遺贈で且つ相続人以外への遺贈であれば不動産取得税が課税されます)

などが「遺贈」と異なりますが、それ以外は原則として遺贈の規定が準用されます。

また、贈与税ではなく相続税が課税されます。

(2016年9月30日)

危急時遺言とは

死期が目前に迫っている者が口頭でする遺言のことです。

証人3名以上の立会いと署名押印が必要(遺言者本人の署名押印は不要)となります。

作成後20日以内に家庭裁判所の確認を受けなければ効力は失われます。

また作成後に遺言者が回復し、自筆証書や公正証書を作成できるような状態になってから6か月間生存した場合も効力は失われます。

遺言作成をお考えの方は、ご相談下さい。

(2016年9月29日)

遺言執行者申立が認められなかった例

今回は【遺言内容が明確でないとして遺言執行者選任申立が認められなかった事例[昭和49年6月6日大阪高裁決定]】をご紹介します。

(相続人の主張)

遺言執行者の選任の審判申立てを行ったが棄却されたため、抗告を申し立てた。

 

(裁判所の決定)

遺言は無効。

「A家を継いでくれるB家の子供の中から一人に土地及び建物をあげます」と記載されているが、B家には5名の子があり、受遺者は確定できていない。

仮に後継ぎ選びを申立人らに任せるいう趣旨だと理解しても、どういう基準で後継ぎを選ぶのか、申立人らで意見が対立した場合はどうするのかなどについては全く不明であり、受遺者確定の方法が示されていると解することは困難である。

また「ついでくれる者がないばあいはよろしくたのむ」とあるが、あまりに漠然としており、祖先の祭祀主宰者を指定したものと解することも困難である。

 

(その他の事情)

遺言には「A家ヲツイデクレルB家ノ子供ノ中カラ一人ニ土地オヨビ家屋ヲアゲマス」「ツイデクレル者ガナイバアイハヨロシクタノム」と記載されていた。

遺言作成をお考えの方はご相談下さい。

(2016年9月26日)

遺言の利点(希望通りに財産を残せる)

法律にも遺産の分け方に関する規定がありますが、その規定よりも、遺言書のほうが優先されるので、自分の思い通りに財産を残すことができます。

家族の事情は千差万別です。

親族関係、家族関係、財産内容などの事情や歴史を考えて財産を残さないと争いになってしまいます。

一律に適用されてしまう法律は、細かな事情まで考えてくれません。

きちんとした遺言書を作っておくことにより、下記のような希望を叶えることができます。

(事例)

◇介護などの面倒をみてくれた子に多く財産を残したい

◇子供がいないので、全財産を配偶者に譲りたい

◇配偶者などの財産をあげるつもりの相手が先に亡くなった場合でも大丈夫な遺言にしておきたい

◇状況が変わっても、できる限り書き直ししなくても良いような遺言書を作りたい

◇自宅の土地建物は長男夫婦に残したい

◇相続人以外(長男の嫁、内縁関係の配偶者、友人、孫、いとこ、恋人、パートナーなど)に財産を残したい

◇残される妻(母)と同居し、面倒をみることを条件に、長男に多めに相続させたい

◇生前に贈与した分は、相続の時に、計算に含めないでほしい

◇甥姪しか身寄りがいないが、財産を譲るつもりはない

◇前妻との子には、できる限り財産を与えたくない

◇お墓を守ったり、法要を任せる子供を指定しておきたい

◇全財産をお金に換えた上で、指定した人に指定した割合だけ相続させたい

◇事業を継ぐ長男に、きちんと事業財産を残したい

◇寺社、教会、ボランティア団体、NPO法人、会社などに寄附したい

◇相続人に未成年がいる間は、遺産分割をしてほしくない  など

遺言作成をお考えの方はご相談下さい。

(2016年9月24日)

遺言の利点(相続争いの予防)

遺言書が無い場合、必ず相続人全員で遺産の分け方を話し合い、なおかつ、一人残らず合意したという証拠「遺産分割協議書」を作成し、そこに全員が署名押印をし、全員分の印鑑証明を添付する必要があります。

この遺産の分け方の話し合い(遺産分割協議)こそ、相続がトラブルに発展しやすい場面です。遺産分割協議というものは、財産をもらう側同士が話し合うのですから、トラブルになりやすいです。

対照的に、きちんとした遺言書が残されていれば、相続人全員で遺産の分け方を話し合う必要はありません。遺言書に記載されている内容通りに相続手続きを進めるだけです。

※ただし、「きちんとした遺言書」である必要があります。

遺産分割協議では何が起こるかわかりません。どのような理由で揉めてしまうか予測がつきません。

(1)前妻の子や認知していた子も話し合いに加える必要があるので、揉めてしまう。

(2)相続人は納得しているのに、周囲の者(長男の嫁や次女の夫など)が口を出してくる。

(3)他の相続人の言い方や態度がどうしても受け入れられず、争いになってしまう。

(4)生前に贈与(資金援助など)をもらっている相続人ともらっていない相続人で争いになる。

(5)親の面倒をみた相続人と全く面倒をみなかった相続人で争いになる。

(6)自宅を相続できなかった相続人たちが「代わりに現金を寄こせ」と言ってくる。

(7)「自宅は私にくれるといっていた」など、確認できない主張をしてくる相続人が現れる。

(8)実家を売却するかしないか、すぐ売却するか三回忌まで待つか、などで揉める。

きちんとした遺言書を残すことで、トラブルになる可能性の高い「相続人全員での遺産分割協議」をせずに済むので、争いになる可能性を大幅に下げることができます。

また、万が一争いになってしまっても、きちんとした遺言書が作られていれば、被害を最小限に抑えることができます。

遺言書の作成を検討されている方は、ご相談下さい。

(2016年9月22日)

死亡退職金を遺贈できるか

【死亡退職金を遺贈するとの遺言が無効とされた事例[昭和58年10月14日最高裁判決]】

(双方の主張)

<遺言執行者>

遺言者は遺言によって自己の財産を自由に処分できるはずであり、是正は遺留分制度によってなされるべき。退職金は生前から潜在的に発生していると考えられるから相続財産だとみるべきである。遺言者と妻は遺言作成当時、事実上離婚状態であった。よって遺言は有効である。

<地方公共団体>

死亡退職金は条例によって支給されるべきであり、遺贈は無効である。

 

(判決)

遺言は無効。

県の退職手当支給条例は遺族の生活保障を目的としており、民法とは異なる見地で受給権者を定めている。受給権者である遺族は、相続人としてではなく、死亡退職金を自己固有の権利として受け取るものであるから、死亡退職金は相続財産ではない。よって遺贈の対象にもならない。

 

(その他の事情)

・遺言者は昭和51年に妻と別居状態に入り、昭和53年には妻の方から離婚調停を申し立てられていた。

・その後に遺言者は退職金を母親や兄弟に遺贈する旨の本件遺言書を作成した。

遺言書の作成を検討されている方は、ご相談下さい。

(2016年9月21日)

地図を利用した遺言

【農協が作成した耕地図を使用した遺言が有効とされた事例[平成14年4月26日札幌高裁決定]】

(事情)

・遺言書は、農協作成の耕地図に線を引き、そこに相続人らの名前を記入することにより、土地の分割方法を指定するというものだった。

・耕地図には、日付・氏名の自書と押印がされていた。

・耕地図上に書かれた文字は被相続人の自筆によるものと認められ、それについては当事者も全員認めており争いはなかった。

 

(裁判所の決定)

遺言は有効。

第三者が作成した図面等を用いた自筆証書遺言も、自筆性が保たれていると解されるときは、自筆証書遺言の方式を欠くということはできない。

遺言書作成を検討されている方は、気軽にご相談ください。

(2016年9月20日)

祭祀財産と相続

仏壇や位牌、お墓などは「祭祀財産(さいしざいさん)」と言って、相続財産ではないとされています。

祭祀財産には、以下の特徴があります。

◇祭祀財産を誰が引き継ぐのかは

(1)被相続人の指定

(2)地域の慣習

(3)家庭裁判所が決定

上記(1)→(2)→(3)という優先順位となります。

◇「指定は遺言でなければならない」という規定はないため、口頭やメモでも無効ではない

◇祭祀財産については、放棄の規定がないので原則承継を拒否できない。

◇嫌々でも承継しなくてはいけないが、祭祀を執り行う義務まではない。放っておいても罰則はない。

◇相続放棄をしても、祭祀財産は承継できる。

◇指定があれば相続人でない者でも承継できる。

遺言作成や相続でお困りの方は、気軽にお問合せ下さい。

(2016年9月19日)

相続人が遠方に住んでいる

相続人が全員近くに住んでおられる場合に比べて、一人でも遠方に住んでおられる方がいらっしゃる場合、相続手続きが大変になります。

遺言書がない場合、相続人全員から最低限、

・署名

・実印

・印鑑証明

を集めないといけません。

※少なくとも、故人が預金口座を開設していた金融機関の数だけ、相続人全員から署名・押印をもらわないといけません。

きちんとした遺言を公正証書にて残しておけば、上記のような大変な目に、ご家族を巻き込まなくても済みます。

少しでも気になるという方がいらっしゃいましたら、お気軽にお問合せ下さい。

(2016年9月19日)

遺留分と時効

【民法第1042条】

(遺留分減殺請求権の期間の制限)

減殺の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から10年を経過したときも、同様とする。

※「遺留分」とは、相続人である配偶者や子、親などに保障された最低限の遺産の取り分のことですが、放っておくと権利は消滅します。

※最低限ももらえないと知った時から1年が経過した時と、知らなくても相続発生から10年が経過した時、この2パターンのどちらかにあてはまると権利は消滅します。

※故人の兄弟姉妹や甥姪に遺留分はありません。

遺言書作成をお考えの方は、気軽にお問合せ下さい。

(2016年9月18日)

受遺者の選定を任せる遺言

今回は、【受遺者の選定は遺言執行者に任せるという遺言が有効とされた事例[平成5年1月19日最高裁判決]】を紹介します。

(訴えた側の主張)

「全部を公共に寄與する」という表現だけでは、受遺者となる範囲が極めて広い範囲であり、実現が困難。

また寄付先の選定の有り方によっては、遺言者の真意から離れてしまうおそれもある。

また、受遺者を誰にするかは遺言者本人が決めるべきことであり、遺言者の決定を遺言執行者に一任することは、遺言行為そのものを遺言執行者に代理させることとなり、許されない。

 

(判決)

遺言書は有効である。

遺言の趣旨は、公益目的を達成することのできる団体等に遺産の全部を包括遺贈すると理解することができる。

遺産の利用目的が公益目的に限定されており、また寄付先もその目的を達することができる団体等に限定されている。そして選定者による選定権乱用の危険も認められない。

よって受遺者の選定を遺言執行者に委託するという遺言の効力が否定されるいわれはない。

 

(その他の事情)

・本判決は、遺言執行者に受遺者の選定を委託する趣旨が含まれるとし、それにより受遺者の特定に欠けるところはないという判断となった。

※「遺言執行者」とは、遺言内容を実現するための手続きを行う者のこと。

※「受遺者」とは、遺贈を受ける者のこと。

(2016年9月16日)

シングルマザー(ファザー)と遺言

シングルマザーやシングルファザーの方は、子どもにとって唯一の親権者です。万が一のことに備えておく必要があります。

遺言書で「未成年後見人」を指定しておくことができます。

未成年後見人とは、簡単に言うと、親代わりになる人(子の法定代理人)のことです。

万が一の場合に備えて、子の未成年後見人に自分の両親(子からみたら祖父母)を指定する遺言書を公正証書で作成される方もいらっしゃいます。

残される子どものために、備えておきたいとお考えの方は、一度当事務所にご相談下さい。

※離婚した元配偶者に親権が移ってしまうことを避けるために、上記のような未成年後見人を指定する遺言書を作成される方もいらっしゃいますが、この方法で親権移動を防ぐことはできません(お子様の親権者不在を防ぐことは出来ます)。

この問題は別途アドバイスさせて頂きますので、ご相談下さい。

(2016年9月15日)

相続人の協力が得られない

遺言書が残されていない場合、相続人が全員で協力して、名義変更などの相続手続きを進めなければいけません。

一人でも協力してくれない相続人がいれば、それで手続きはストップしてしまい、進めることが不可能になります。

相続手続きとは具体的に、遺産分けの話し合い、遺産分割協議書の作成と署名押印、印鑑証明の添付、預貯金口座の解約、不動産の名義変更、株式の名義変更などのことです。

一人でも遺産分割協議書にハンコを押してくれない相続人がいれば、故人の預金を引き出せませんし、自宅の名義を変えることも出来ません。

そういった事態で残された家族が苦しまないためにも、公正証書で遺言を作成しておく必要があります。

きちんとした内容の遺言書を作成しておけば、相続人全員での話し合いや相続人全員から署名実印をもらうといった作業を行わなくても相続手続きを進めることができます。

遺言書のことを検討中の方は、一度当事務所までご相談下さい。

(2016年9月14日)

不倫相手への遺贈2

遺言書に関する裁判では、遺言書の文面だけではなく、当事者たちの状況、関係性、遺言作成の経緯など、全てのことを考えて判決が出されます。

【不倫相手女性へ遺贈するとの遺言が公序良俗に反せず有効とされた事例[昭和61年11月20日最高裁判決]】

(当事者の主張)

【妻】遺言は、遺言者本人の真意に基づいてなされたものではなく無効である。また不倫関係を維持継続するためだけになされたものであり、公序良俗に反しており無効である。

 

(判決)

遺言書は有効。

遺言者と妻は既に別居しており夫婦としての実態はある程度失われていたこと、不倫の事実が早い時点で遺言者の家族に公然となっていたこと、遺言書作成前後で遺言者と不倫相手との親密度に変化がないこと、不倫関係の維持継続ではなく不倫相手の生活保全が目的であったこと、妻子も各3分の1を相続できる内容であり妻子の生活基盤が脅かされるとまではいえないことなどの事実より、公序良俗に反するとはいえない。

 

(その他の事情)

・本判決は不倫関係にある女性に対する包括遺贈が公序良俗に反しないとした初の最高裁判決。

・不倫相手女性は、生計を遺言者に頼っていた。

・長女は既に嫁いでおり、高校の講師等をしていた。

・遺言内容は不倫相手・妻・長女に各3分の1ずつ遺産を与えるというものであった。

(2016年9月13日)

前の配偶者との子供

最近は離婚する夫婦が増えています。結婚する夫婦の3組に1組は離婚するという統計もあります。

相続の場面では、前妻との子、前夫との子が登場すると高い確率でトラブルになります。

よくあるご相談が「今の家族に財産を残したので、できれば前の妻(夫)との子には相続させたくない」という内容です。

相続案件は一件一件その内容が異なりますので、まずはお話しをじっくり聞かせていただきます。

ご依頼内容があまりにも人道に悖る(もとる)場合は、指摘または受任拒否させて頂きますが、そうでない限りご希望を実現できるようにサポートさせて頂きます。

遺言作成は、他の相続人の署名実印をもらうことなく遺産の名義を変更できる等の大きな効果を生むので、まずは遺言書作成のお手伝いをさせて頂き、そのほか、生前贈与、生命保険契約の活用、養子縁組の検討など、様々な角度からご提案・サポートいたします。

(2016年9月10日)

不倫相手への遺贈1

【不倫相手へ遺贈するとの遺言が無効とされた事例[昭和56年4月23日福岡地裁小倉支部判決]】

(互いの主張)

【不倫相手】遺言書により、遺産の10分の3は私に包括遺贈されているので、不動産についても10分の3の持分を求める。

【妻】遺言書に記載されている包括遺贈は、不倫関係を続けるためにされたものであり、公序良俗に違反しているので無効。

 

(判決)

遺言は無効。

不倫関係を維持するためにされた財産の供与は、社会通念上許される場合を除いて、公序良俗に反し無効である。

遺言者と妻とは40年以上生活を共にしてきたが、不倫相手とは遺言者の社会的成功後に10年間交際しただけであること、遺言者と妻の夫婦関係は普通に続いていたこと、不倫相手にも配偶者がいたこと、不倫相手への包括遺贈は妻ら相続人の生活に甚大な影響を与えること、不倫相手は遺言者の生前から相当の経済的援助を受けており今後も経済的に困窮するような状況にないこと、遺贈の仕方が著しく不合理でありその内容も過大であることなどの事実より、社会通念上認められるものではない。

 

(その他の事情)

・不倫相手と遺言者は、不倫相手の夫の紹介で出会い、遺言者が無理に迫り肉体関係に至った。

・不倫相手の女性はこれを夫に打ち明けたが、夫は許さず、夫婦関係は事実上破綻していた。

・不倫相手の女性は当初遺言者のことを憎んでいたが、正式に結婚して責任を取ると言う遺言者と関係を持つようになった。

(2016年9月9日)

遠方の両親の遺言作成

【遠方に住んでいる親御様の遺言作成も承っております】

現地まで伺うことも可能ですが、交通費を頂くことになりますので、現地には行きませんが「後はご本人が実印と手数料を持って公証役場に行くだけ」という段階まで電話と郵送で手続きを代行させて頂くことが可能です。

戸籍や固定資産税評価証明などの必要書類を集めたり、公証人との打ち合わせ、日程調整、立会証人2名の手配などは、全国どこでも代行可能です。

弊所では、福岡県久留米市、広島県尾道市、福井県敦賀市などに住まわれている親御さま(お問合せ頂いたのは京都や滋賀にお住まいのお子様です)の遺言書を作成した経験もございますので、お困りの方は一度お問合せ下さい。

(2016年9月8日)

存在しない遺言が有効に

【破棄又は隠されて存在しない自筆証書遺言が有効とされたケース[平成9年12月15日東京高裁判決]】

(互いの主張)

【甲】遺言書の破棄は遺言者の意思ではなく、遺言が適法に作成されていた証拠もある。遺言は有効である。

【乙】遺言書が存在しないので、その効力も認められず、遺言は無効。

 

(判決)

遺言は有効。

本件遺言書については、作成の動機・経緯・方法、遺言の同一性を確認できる証拠の存在などを考慮すると、民法が要求する方式に則った遺言書であったと推測される。

本件遺言書は適式、有効な遺言としてその効力を認めるのが相当である。

 

(その他の事情)

・遺言書は、破棄又は隠匿されており現存しないので、検認の手続きも経ていなかった。

・遺言者は弁護士に遺言書作成を依頼し、弁護士が下書きを作成した。その下書きを元に遺言者が自書し、弁護士に遺言書を郵送した。弁護士は届けられた遺言書のコピーに誤り部分を訂正し、訂正方法や封書の書き方、封印の仕方を記載した見本もつけて遺言者に送り返した。それに従って遺言者は遺言書を作成した。

・一部の相続人が遺言書訂正の現場に立ち会い、かつその訂正の正確なことを確認している点、そして弁護士による添削を受け、あとは清書するだけとなっている段階の遺言書が証拠として提出された点が、判決に大きく影響した。

遺言書作成をお考えの方は、一度ご相談下さい。

(2016年9月7日)

内縁の配偶者や同性のパートナーと遺言

相続法では法律上の婚姻関係がある方にしか遺産を相続する権利はないとされています。

言い方をかえれば、いくら実質的に夫婦のような関係、親子のような関係でも、戸籍がそうなっていなければ相続できないということです。

夫婦だが籍を入れていない「内縁の妻(夫)」がいるという方、又は同性婚をしている「同性のパートナー」がいるという方などは、遺言書を作成しておかなければ、自分の財産を思い通りに譲ることができません。

遺言書のほか、養子縁組という方法もありますが、もしそのような不安をお抱えであれば、一度ご相談下さい。

(2016年9月6日)

夫婦の記名押印のある遺言

今回は、【夫婦の記名押印のある自筆証書遺言が、夫の単独遺言として有効とされた事例[昭和57年8月27日東京高裁判決]】をご紹介いたします。

(主張)

遺言書が民法975条で禁止された共同遺言の形をとっており、無効。

 

(判決)

夫単独の遺言として有効。

遺言書が夫の手により作成されている点、妻は遺言書の存在を知らなかった点、不動産に関し妻は一切権利を有していない点、遺言内容が妻の遺言としては法律上全く意味を持たない点などから、本件遺言は、夫のみの単独遺言といえる。

 

(その他の事情)

本件遺言書は、全文・日付・夫の署名・妻の署名、全てが夫により作成されていた。

 

(まとめ)

遺言書を書く場合には、民法のきまりを全て守る必要があります。

ひとつでもルールに反する書き方をしてしまうと、遺言書全体が無効になる可能性があります。

遺言書を作成する際は、自筆・公正証書を問わず、一度専門家に内容を確認してもらう事をおすすめいたします。

(2016年9月2日)

本の紹介『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』(管賀江留郎、洋泉社)

お盆休みの間にこちらの本を読了しました。

『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか ~冤罪、虐殺、正しい心』/洋泉社

500ページを超える大著ですが、評論家の宮崎哲也さんが、ラジオ番組中にどうしても一言いいたいということで、わざわざ時間を割いて絶賛されていたので、「そこまで言うなら」とこうことで読みました(※イオンモール桂川の大垣書店にもなく、四条河原町のジュンク堂書店にもなく、四条河原町の丸善にもなく、梅田駅の紀伊国屋書店にもなかったのですが、大垣書店本店でようやく在庫がありました(現在は増刷されたようです))。

著者は「少年犯罪データベース」というサイトを主宰されている管賀江留郎(かんがえるろう)さんという方です(このサイトをみると少年犯罪や猟奇殺人、親殺しなどの事件は、今よりも昔のほうが断然多かったという真実がわかります)。

作品内容はと言うと、最初は一つの冤罪事件と一人の刑事から話がはじまるのですが、そこから、“拷問王”として知られる紅林麻雄刑事、プロファイリングの先駆者であり現在では忘れられてしまった偉人 吉川澄一博士、戦前・戦中・戦後の内務省をめぐる攻防、中野正剛事件、帝国憲法と日本国憲法のこと、東条英機、吉田茂、清瀬一郎、日本の司法制度・・・、というように一見脈絡があるようには見えない広大な範囲を論じたあとに著者が提示する本作の核心は意外であり、壮大であり、見事なものでした。

結論については本のタイトルが暗示しているのですが、日本という国で起きた一つの冤罪事件と一人の刑事の執念が、人類全体の問題をえぐり出すところまで昇華されていく過程は圧巻でした。

最後に感想を二つ。

ひとつは、討論や批評を行うときは、事前にその事について調べ、間違った事実に基づいて話さない(例:昔に比べて現在は猟奇的な犯罪が増えた、昔は現在よりも子供のしつけが厳しかったなどという誤解が好例])という大事な手続きが、いかになおざりにされているかということを改めて感じました。

そしてもうひとつは、「山崎兵八」という正義に殉じた刑事がいたということを、この本を読んだ者の責任として忘れないようにしたいと思いました。

(2016年9月1日)

相続人の数が多い

遺言書は、資産の少ない方や家族の仲が良い方でもあったほうが助かりますが、特に遺言書が必要とされるケースがあります。今回は、下記のケースをご紹介いたします。

【遺言書が特に役立つケース】~相続人の数が多いケース~

相続人の数が多いのに、遺言書が無いと家族が大変困ります。

◇遺産の分け方がまとまらず、裁判所や弁護士のお世話にならないといけなくなる。

◇一人でもハンコを押してくれない相続人がいると、遺産の引き継ぎができない。

◇話し合いがまとまったとしても、全員の署名・実印・印鑑証明を集める必要があるので、作業が大変になる。

◇相続人の中に、遠方に住んでいる人がいると、預金口座のある銀行の数だけ署名・実印・印鑑証明をもらわないといけないので、手続きが大変になる。

◇相続人の中に行方不明の方がいると、大変面倒なことになる。

◇相続人の中に未成年者や認知症の方がいると、家庭裁判所を通じて別途手続きをする必要があり、大変になる。

相続で一番たいせつなことは、「揉め事にしない」ということです。

きちんとしたぬかりのない遺言書を作成しておけば、遺産の分け方を相続人全員で話し合う必要はありません。

遺産分けの話し合いの中で揉めてしまうケースがたいへん多いので、この効果は大きいです。

きちんと遺言書を作成し、しっかりと相続に備えたい方は、気軽にご相談下さい。

(2016年9月1日)

夫婦連名の遺言

今回は、【妻が署名していない夫婦連名の遺言が、夫の単独遺言とならず無効となったケース[昭和56年9月11日最高裁判決]】をご紹介します。

(それぞれの主張)

【甲】遺言は、父が単独で作成したものであるから、父の単独遺言として有効である。父が母の氏名も書いたが、それは単に遺言の威厳を示すためであったに過ぎない。

【乙】父母の署名は、父母の自書ではなく民法968条1項が定める方式に反している。また連名の遺言なので民法が禁止する共同遺言にあたり無効。

 

(判決)

遺言書は無効。

1つの証書に2名の遺言が記載されている本件遺言書については、そのうちの1名の記載内容に自筆証書遺言の方式として不備があるとしても、民法975条で禁止されている共同遺言にあたる。

妻は遺言書の作成には関与していないが、共同遺言者になることには承諾しており、遺言には夫妻両名の意思表示が含まれている。

そして一方の遺言が他方の遺言に深く関係しているという内容になっている。よって本件遺言は共同遺言にあたり、遺言全部が無効である。

 

(その他の事情)

・本件遺言は「夫が先に死亡した場合は夫の全財産を妻に相続させる。その後妻が死亡したら妻が夫から相続した財産を遺言書通り相続人の一部に相続させる。妻が先に死亡した場合は夫の遺言書通りに相続人の一部に相続させる。」という内容であった。

・夫は妻に遺言内容を説明し、共同遺言者になる承諾は得ていたが、妻の氏名は妻本人ではなく夫が書いた。

 

(一言)

手書き遺言の場合、法律のルールをすべて把握しておかないとせっかくの遺言が「無効」になってしまう可能性があります。

「共同遺言の禁止」はそのルールの中の1つです。

夫婦で似たような内容の遺言だからといって2人以上の遺言を1通にまとめることは許されません。遺言書は一人1通ずつ作成しなければいけません。

遺言書の作成をお考えの方は、一度ご相談下さい。

(2016年8月31日)

封筒だけに押印された遺言

今回は、遺言書の裁判紹介シリーズです。

【本文に押印はないが、封筒にされた押印をもって有効とされたケース[平成6年6月24日最高裁判決]】

(それぞれの主張)

【後妻】遺言書自体に押印がないので、自筆証書遺言の要件を欠き遺言は無効である。

【先妻との間の子】遺言書自体に押印がなくても、封筒の封じ目に押印があり、自筆証書遺言の要件を充たしている。遺言書は有効。

 

(判決)

遺言書は有効。封筒の封じ目にされた押印は民法968条1項の要件を欠くものではない。法が押印を要するとしている趣旨は、遺言の全文等の自署とあいまって遺言者の同一性及び真意を確保する点、また押印することによって文書の完成を担保する点にあり、この趣旨が損なわれない限り押印の位置は必ずしも署名の名下であることを要しない。

 

(その他の事情)

・封筒の封じ目には左右2か所に認印が押印された上で、遺言者本人と後妻が暮らす住所宛に郵送されていた。

・遺言書は書簡形式であったが、文書の文言、郵送をした事実、保管状態などから自筆証書遺言にあたると判断された。

 

(一言)

裁判の結果、遺言書は有効と判断されたので、まだ助かったケースですが、裁判になった時点で相続人の負担は、金銭的にも、体力的にも、精神的にも甚大なものとなります。

遺言や相続のことでお悩みの方は、一度お問合せ下さい。

(2016年8月30日)

遺言執行者の仕事

「遺言執行者」とは、遺言に書いてあることを実際に行うことができる人のことです。身内の方でもなれますし、行政書士などの専門家に依頼することもできます。複数人を指定することもできますし、法人を指定することもできます。

遺言執行者が行う仕事としては、

「亡くなった方の戸籍一式を取寄せる」

「相続人へ就任を通知する」

「財産目録を作る」

「遺産の名義を変更する」

「預貯金を解約する」

「相続人に遺産を引き渡す」

「相続人へ終了報告をする」

などがあります。

役所・法務局・金融機関などを平日の日中に回らなければいけませんし、窓口により手続きも異なりますし、期間もそれなりにかかるので、なかなか大変な仕事です。

また、他の相続人から「早く遺産がほしい」「他にも遺産があるんじゃないか」などとプレッシャーがかかることもあります。

その他、遺言執行者に身内である相続人が指定された場合、遺言執行者自身がもらえる遺産の手続きだけしかせず、他の相続人に遺産を移す手続きは「自分がもらえる財産じゃないからやらない」といって手続が放置されてしまうケースもあります。

遺言執行者を決めるときは、そのあたりの事をよく考える必要があります。

遺言や相続のことでお悩みの方は、気軽にお問合せ下さい。

(2016年8月29日)

公正証書遺言の作り方

相続人にできるだけ負担をかけないためには、手書きよりも「公正証書」で遺言書を作成したほうが良いですが、公正証書遺言の作成を弊所にご依頼いただいた場合の流れを以下、ご説明します。

(1)遺言書に書く内容を決める

ここが一番大事です。専門家として、「想いが実現する」「家族の負担が軽い」遺言書の文章を提案いたします。

 

(2)必要書類を集める

公正証書遺言の作成には、印鑑登録証明書、戸籍謄本、住民票、登記事項証明書、課税明細書などが必要になります。

 

(3)必要書類を公証人役場に提出する

集めた書類や作成した書類を公証人に提出します。

 

(4)遺言書の案文(下書き)の作成

弊所にて作成した下書きを元に、公証人が案文(再下書き)を作成します。この案文をご依頼者に最終確認して頂きます。

 

(5)日程を決める

弊所にて、ご依頼者・公証人・立会証人のスケジュール調整をし、日程を予約します。

 

(6)遺言作成当日

当日は、ご本人さまに公証人役場まで来て頂きます。約10~15分ほどで終了です。

※公証人役場まで行くことが難しい場合は、公証人に自宅や病室まで出張してもらうよう、弊所にて手配いたします。

 

弊所に、公正証書遺言の作成をご依頼いただければ、全ての手続きを代行いたします。まずは、お気軽にお問合せ下さい。

(2016年8月27日)

争族~子どものいない相続~

子どもがいない方の相続は大変だということは、相続の専門家の間では常識なのですが、一般の方はまだまだご存じない方が多いです。

結婚している男性が亡くなった場合、「現在の妻」と「亡くなった男性の子(先妻の子も含む)」が相続人になります。

子どもがいない場合は、「現在の妻」と「亡くなった男性の両親」または「現在の妻」と「亡くなった男性の兄弟姉妹」が相続人になります(離婚されていた場合、「現在の妻」と「先妻の子」というパターンもあります)。

亡くなった男性の兄弟姉妹のうち既に亡くなっている方がいる場合は、その方の子ども(亡くなった男性の甥姪)が相続人になります。

残された妻は、配偶者の兄弟姉妹や甥姪と遺産の分け方を話し合わなければならなくなり、トラブルになることが多いです(トラブルにならないまでも、頭を下げて遺産分割協議書に署名実印をもらわないといけません)。

遺言書があれば、全ての財産を配偶者に残せます。

遺言書があれば、残された妻が夫の兄弟姉妹や甥姪に署名実印をもらう必要はなくなります。

遺言書についてご興味のある方は、お気軽にお問合せ下さい。

(2016年8月27日)

遺言書が役立つケース

相続人の数が多いのに遺言書が無いと、残されたご家族が大変困ります。

◆遺産の分け方がまとまらず、裁判所のお世話にならないといけなくなる。

◆一人でもハンコを押してくれない相続人がいると、自宅の名義変更や預貯金の解約ができない。

◆話し合いがまとまったとしても、全員の署名・実印・印鑑証明を集める必要があるので、作業が大変になる。

◆相続人の中に、遠方に住んでいる方がいると、預金口座のある銀行の数だけ署名・実印・印鑑証明をもらわないといけないので、手続きが大変になる。

◆相続人の中に行方不明の方がいると、大変面倒なことになる。

◆相続人の中に未成年者がいると、家庭裁判所を通じて「特別代理人」を選任する必要があり、手続きは大変になる。

・・・など

相続で一番たいせつなことは、「揉め事にしない」ということです。

きちんとした、ぬかりのない遺言書を作成しておけば、遺産の分け方を相続人全員で話し合う必要がありません。

遺産分けの話し合いで揉めてしまうケースがたいへん多いので、この効果は大きいです。

きちんと遺言書を作成し、しっかりと相続に備えたい方は、遺言を専門に取り扱っている当事務所に一度ご相談下さい。

(2016年8月23日)

封筒だけに署名押印がある遺言

今回は、下記の遺言書にまつわる判決をご紹介します。

【署名押印が、文書ではなく開封済み封筒にだけある遺言が無効とされたケース[平成18年10月25日東京高裁判決]】

(判決内容)

遺言は無効。文書と封筒が一体のものとして認めることができない以上、本件文書は署名押印を欠いた遺言書であり、民法968条1項所定の方式を欠く。

 

(その他の事情)

・文書に署名押印はなく、既に開封されている封筒にのみ署名押印があった。

・遺言書の発見者である長男は、遺言者と2人で同居していたが、同居しはじめたのは遺言者死亡の数カ月前からだった。

・遺言発見時の状況は長男にしかわからない状態だった。

・長男は遺言の存在を四十九日法要まで誰にも言わなかった。

・長男は、他の相続人から求められても原本を提示せず、コピーのみを提示し、封筒にいたっては原本もコピーも提示しなかった。

・長男は遺言書の発見時期も他の相続人に言わなかった。

 

(一言)

遺言書を手書きした場合は、ひとつでもミスがあれば、遺言全体が法的に無効になる危険性があります。公正証書のほうが、安全ですし、相続人の負担も大幅に軽減されるので、遺言書は「自筆」よりも「公正証書」で作成されることをおすすめ致します。

遺言に関することならお気軽にお問合せ下さい。

(2016年8月23日)

相続は“お金”ではなく“心”の問題

「少しの財産でも、揉めてしまう事はよくあります」という話をすると、多くの方が「何でそんな事になるのか?」と不思議そうな顔をされますが、何も不思議なことではありません。

人間は、自分が損をしてでも不公正を正そうとする生き物なのです。

実際、心理学の実験でもこのことは実証されているようです(千円をAが分配してBがそれを受け入れるか拒否するかという実験で、500円ずつならBは当然受け入れますが、Aが750円以上でBが250円以下という割合になるとほとんどが拒否する結果となります。拒否すると両者とも受け取りは0円となるので、Bも損をするのですが、損をしてでもも公正に反するAを罰しようとするのです)。

「相続トラブル」と「遺産の額」は関係ない、相続とは心の問題だということは覚えておいて頂きたいと思います。

(2016年8月22日)

タイプライターで書かれた遺言

今回は、【タイプライターで書かれた自筆証書遺言が有効とされたケース[昭和48年4月20日東京家裁審判]】をご紹介いたします。

これは、英国人が残した遺言が、タイプライターで書かれており、これが自筆証書遺言として認められるかということが問題となったケースです。

 

(遺言者の妻の主張)

遺言者(イギリス国籍)は普段から手書きでなく、タイプライターを使用していた。遺言書は本人がタイプしたものであると認められるので、自筆と同じだと言え、遺言書は有効。

 

(裁判所の判断)

遺言書は有効。

遺言書は、タイプライターで書かれているが、遺言者が普段から自書の代わりにタイプライターを使用していたこと、また本人がタイプしたものであることが認められることなどの事実より、自筆に匹敵するものと言える。本件遺言書は要件を充たしており、自筆証書遺言として適法かつ有効である。

また本件遺言書を有効と判断することは、「遺言の方式の準拠法に関する法律」の立法趣旨(外国人による遺言をできる限り有効とする)にもかなう。

 

(その他の事情)

・上記判断は、既に検認手続きを終えた自筆証書遺言の、遺言執行者選任申立ての段階で下された。

・英国法では、2名以上の立会証人のもと作成されていれば、タイプライターを使用した遺言書も認められている(本件での立会証人は1名だった)。

・この遺言書には、遺言者本人の署名と捺印はあった。

遺言書の有効無効を判断する場合は、文面だけでなく、遺言書作成に至る事情を総合的に勘案し、できる限り遺言者本人の真意を実現できるようにすることになっております。

しかし、遺言書は大変重要な書類ですので、できる限り自筆ではなく、公正証書にて作成されることをおすすめいたします。

遺言や相続でお悩みの方は、当事務所までお気軽にご相談下さい。どのような質問にもお答えいたします。

(2016年8月21日)

世話になった子に多めに相続させたい

「家(氏)を継いでくれた子に財産を多めに譲りたい」

「面倒をみてくれた子に財産を多めに譲りたい」

「未婚の子の将来のために、財産を残したい」

など、お考えの方には遺言書が役に立ちます。

書面できちんと法的に有効な遺言書を作成することによって、争いの予防にもつながります。

きちんとした遺言書があれば、相続人全員で遺産の分け方を話しあって、遺産分割協議書にまとめる必要がありません。

万が一、納得しない相続人がいたとしても、相続手続きを進めることができます。

上記のほかにも、遺言書を作っておくことにより、相続手続きの負担を少なくしたり、自宅や預金口座の名義変更なども簡単になるので、遺言書作成をお考えの方は、遺言専門の当事務所へ一度ご相談下さい。

(2016年8月20日)

不動産目録が手書きでない遺言

今回は、【添付の目録がタイプ印書であったため無効とされたケース[昭和59年3月22日東京高裁判決]】です。

(お互いの主張)

A:「添付の不動産目録がタイプ印書されていたとしても、遺言書自体は自筆なので遺言は有効。」

B:「添付の不動産目録が自書ではないので、遺言の要件を充たしていない。遺言書は無効。」

 

(判決)

遺言書は無効。

この遺言に関しては、不動産目録が遺言書の最も重要な部分であり(目録と遺言書を1セットとしてはじめて相続させる財産を特定できる内容となっていた)、目録のタイプ印書を行ったのも遺言者本人ではなかった。仮に遺言書が、本人の意思に基づいて作成されていたとしても、全文自書という要件を充たしているとはいえず無効。

 

(その他の事情)

不動産目録は依頼を受けた司法書士が事務員に命じてタイプ印書させていた。

しっかりとした遺言を残したい方は、遺言書を専門に取り扱っている当事務所に一度ご相談下さい。

(2016年8月17日)

配偶者に確実に財産を譲りたい

「兄弟たちが妻に遺産の取り分を請求してくることはないだろう」

「何も言わなくても子どもたちは母親に財産をゆずるだろう」

このように甘く考えて、大変な事態に発展するケースは珍しくありません。

・相続が発生した途端に態度をかえる親族が出てくる

・「遺産はいらない」と言っていたはずの兄弟が取り分を求めてくる

といった事例は数多く発生しています。

「残される妻の生活を守りたい」

「妻の不安を取り除いておきたい」

「相続手続きで妻にかかる負担を軽くしておきたい」

とお考えの方は、面倒ですが、きちんと生前に遺言書を作っておく必要があります。

しっかりとした遺言を残したい方は、遺言書を専門に取り扱っている当事務所に一度ご相談下さい。

(2017年8月17日)

年月の記載しかない遺言

【年月の記載しかない遺言が無効とされたケース】

昭和52年11月29日最高裁判決

(判決)

遺言書は無効。年月の記載だけでも遺言者の遺言能力が判断でき、他に残された遺言書もないという場合でも、日の記載のない遺言は民法の要件を欠き無効

 

(その他の事情)

・遺言者には、毎年元日に大事な書類を書くという習慣があった。

 

【感想】

遺言書では、少しのミスが将来の重大事態を招きます。できれば、公正証書にて作成すること、専門家に相談することをおすすめします。最悪の事態を避ける保険と考えましょう。

(2016年8月15日)

添え手してもらって書いた遺言

【他人に添え手してもらった自筆証書遺言が無効とされた事例】

昭和62年10月8日最高裁判決

(お互いの主張)

[A]手を添えた者が本人の意思に反した遺言を書かせることは不可能。添え手をした者の意思が介入することはないので、遺言書は有効。

[B]本人は筆を持っていただけで、ほぼ添え手をした者によって書かれたとしか言いようがないので、自筆とはいえない。遺言書は無効。

 

(判決)

遺言書は無効。本人は添えてをした妻の意思(きれいに字を書こうとする意思)が介入しており、本人の筆跡ではなく、民法の要件を充たさない。

 

(その他の事情)

・本人が自分で遺言を書こうとしたが、判読が難しいため破棄し、妻に添え手をしてもらった。

・出来上がった遺言書の一部には、達筆な草書風の文字もあった。

・本人が記載しようとする内容を口に出しながら筆記したという状況は認めながらも、上記判決となった。

・3通の筆跡鑑定書が提出され、そのうち2通の筆跡鑑定では本人の筆跡であるとの鑑定結果が出されたが、採用されなかった。

【感想】筆跡鑑定が絶対的なものだと勘違いされている方も時々いらっしゃいますが、そうではありません。公正証書で遺言を作っておけば無効にならなかった事例です。

(2016年8月12日)

遺言書は“提出書類”?

遺言書は、自筆であれ、公正証書であれ、付言事項(メッセージ)を書くことができます。ただし、悪口や家族の恥、暴露話などは書くべきではありません。

相続争いを防ぐためという理由も当然ありますが、もう一つの理由は、遺言書が「将来の相続手続きで銀行や証券会社の窓口に提出する書類だから」です。

将来、銀行や証券会社の従業員などの第三者が、遺言書の中身を見ることになるのです。

遺言書を書く際は、そのことを忘れないようにして下さい。

※遺言書の付言事項(メッセージ)は、書く内容によっては、相続争いを防ぐ効果が期待できます。「なぜ遺言書を書いたか」「なぜこのような分け方にしたか」「感謝の気持ち(相続人全員に対して)」「争ってほしくない想い」などは遺言で書かれても良いと思います。また、付言事項には法的効力はないですし、書き直しの可能性もありますので、メッセージは遺言書ではなくエンディングノートに書くという方法も良いかもしれません。

遺言書やエンディングノートなど、終活のご相談でしたら、お気軽にお問合せ下さい。

(2016年8月9日)

後で日付を追加した遺言

8日後に日付を追記した自筆証書遺言が有効とされたケース

[昭和52年4月19日最高裁判決]

(主張)

遺言書記載の日付は、日付を追記した日であって作成日の日付ではないので、法的に無効である。

(判決)

遺言書は有効。本件遺言は、日付が書き足された日に成立した遺言書とみるのが相当である。

※本件遺言に関して最高裁は、本文・署名等を記載した行為と、8日後に日付を追加で記載した行為を一体の行為とみてよいと判断した。

(2016年8月8日)

事実でない日付の遺言

事実でない日付の記載がある自筆証書遺言が無効とされた事例

[平成5年3月23日東京高裁判決]

(互いの主張)

【A】本当は昭和57年12月以降に作成された遺言であるにもかかわらず、それ以前の「昭和56年4月4日」を作成日としている。遺言書は、作成日付のない遺言書と同じであって法的に無効。

【B】遺言書の日付は、遺言能力があったかどうか、複数ある遺言書のどれが一番新しいかをはっきりさせるために必要なものなので、遺言書作成当時に判断能力があり、他に遺言書も存在しない今回のような場合は、作成日を遡らせた遺言書も有効。

 

(判決)遺言書は無効。

2年近くも遡った日付けを記載しているところから、単なる書き間違いだとはいえない。事実と異なる日付の記載のある遺言書は、日付のない遺言書と同じであり、民法に定める方式を欠いている。

 

(備考)

遺言書に記載された遺言執行者の住所が、遺言作成日よりも1年以上後に転居した住所だった。

(2016年8月7日)

日付に「吉日」と書いた遺言

日付に「吉日」と記載された自筆証書遺言が無効とされた事例[昭和54年5月31日最高裁判所判決]

(互いの主張)

【Aの主張】日付が必要をされるのは、判断能力がある時に遺言が作成されたのか、複数の遺言書が発見された場合にどれが最新のものか等を判断するためであるが、本件ではそれらを日付によって判断する必要はない。「吉日」とは「大安」を指すものであり、昭和41年7月の大安は2日・7日・13日・23日・29日の5つなので、本件遺言は日付が5つ記載された遺言である。本件遺言は最終の大安日である7月29日に完成された遺言とみるべき。「吉日=大安」とすることが無理だとしても、昭和41年7月の1日から31日の間に作成された遺言なのだから、最終日の7月31日に完成された遺言とみるべき。

【Bの主張】年月のみの記載であり、日の記載がない遺言なので、法的に無効。遺言作成から死亡まで約10年が過ぎていること、その間に遺言者は3人の子を設け、財産も数倍に増やしていることなどから、この遺言が遺言者の最終意思だとは考えられない。本件遺言書の他に遺言書がある可能性がある。

 

(判決)

遺言書は無効。遺言者に遺言能力(判断能力)があり、他に遺言書が見当たらないからといって、日の記載のない遺言書を有効とすることはできない。

 

(備考)

最高裁は、日の記載がないという理由だけで遺言を無効とするのは遺言者の意思を反映させるという制度の趣旨に反するという見解がないわけではないとしつつも、本件判断を下した。

(2016年8月6日)

エンディングノートセミナー

定員45名のところ定員を大きく超える応募があったので、年内にもう一度お話しさせて頂くことになりそうです。

いつも終活関係のときは、女性のご参加が多いのですが、今日は参加されているのが全員女性だったので、少しびっくりしました。

皆さまから逆にパワーを頂きました。

(2016年8月5日)

認知症のため遺言無効となった事例

(事例)遺言者が認知症のため、公正証書遺言(信託銀行が関与)が無効とされたケース[平成18年9月15日横浜地裁判決]

 

(お互いの主張)

(A)遺言内容が極めて複雑。こんな複雑な内容の遺言を本人が理解できたはずがない。

(B)本人は自分の遺産をどう分けたいかをきちんと述べた。そして、公証人による遺言書の読み聞かせもきちんと聞いていた。署名押印も自分で行った。公証人も判断能力ありと認めた。

 

(裁判所の結論)

遺言書は無効。遺言作成当時、遺言者は認知症であり、また遺言内容も複雑であり、そのような複雑な遺言を作成する能力はなかった。

 

(感想)

手書きの遺言書が無効になる例は多いのですが、公正証書でも、少数ですが、遺言が無効になった例はあります。遺言書を作成するときは、慎重な検討と争いやトラブルをできるだけ避けるようにすることが大切です。

(2016年8月2日)

寄与分の制度が変わる

現行の寄与分制度は、相続人以外の者(例:長男の嫁など)がどれだけ被相続人の財産の形成・維持に貢献しても、「相続人ではない」という理由だけで寄与分を主張したり、何らかの財産を請求したりするすることはできないということになっています。

この点について、財産の形成維持に貢献のあった者が遺産の分配を一切受けることができず、何も貢献していない者が相続人であるという理由だけで相続できてしまうのは不公平だという指摘がありました。

現行の制度の中でも、遺言、財産上の契約、養子縁組などの方法を使えば解決可能ですが、被相続人が積極的に動かない限り、これらの方法を活用することは困難です。

これらの指摘をふまえ、

(1)被相続人の子の配偶者

(2)被相続人に子がいる場合の兄弟姉妹等

のように範囲を限定したうえで、相続人以外の者にも寄与分の主張をできるようにしようという検討がされています。

しかし、

◇権利を主張できるものの範囲を広げると、遺産分割がこれまで以上に紛糾・長期化するおそれがある

◇相続人以外の者の権利行使を、遺産分割手続きの中で行うのか、それとも別個の手続きを新たに創設するのか

◇主張する者の権利行使をどのように保障するのか

◇相続人の間では、分割協議がまとまっているのに、相続人以外の者との協議がまとまらないために遺産分割が全体として成立しないという状況も発生してしまう

などの問題点も指摘されており、具体的な内容についてまで検討するには至っていません。

どのような内容になるかはまだ分かりませんが、相続人以外で、被相続人の財産形成及び維持に貢献があった者の権利保護を現行よりも手厚くするという方向で議論が進むことが予想されます。

今後も相続法に関する情報が入り次第、随時情報提供していきたいと思います。

(2016年7月31日)

配偶者の法定相続分が変わる?

配偶者の相続分が変わる予定です。

現在の法律では、長年連れ添った夫婦であろうが、結婚したばかりの夫婦であろうが、籍をいれた夫婦であれば、一律に配偶者の相続分を規定しています。

これでは、配偶者の貢献度合が反映されていないという批判から、制度の見直しが検討されています。

(A案)遺産を「夫婦で築いた財産」と「その他の財産」に分け、夫婦で築いた財産に関しては、遺産分割をする前に、配偶者に対し清算する。清算後の残りの遺産については、配偶者の法定相続分を現行より少ない取り分とする。

(B案)夫婦で築いた財産については配偶者が半分取得し、その他の財産については、配偶者が現行の法定相続分よりも少ない相続分を取得する。

(C案)法定相続分は現行どおりとするが、「夫婦で築いた財産」が一定割合を超える場合には、配偶者に一定額を加算する。

どのような内容になるかはまだ分かりませんが、長年連れ添った配偶者の相続分は、現行の制度よりも増える予定です。

最終的にどのような制度になるかまだ未定ですが、情報が入ればこちらで情報提供していきたいと思います。

(2016年7月29日)

手書き遺言の保管制度

自筆証書遺言(手書き遺言)を保管する制度の創設が検討されています。

公的機関にて手書きの遺言を保管し、本人にはその謄本を渡すという制度になるようです。

公的機関の候補としては、法務局、公証役場、市町村などが挙がっています。

そのほか、

・滅失防止のために遺言書を画像データとしても保存する。

・スキャンするために、封緘してある遺言書も、本人の同意のもとで開封し、画像データをとる。

・この制度による保管をした場合、検認手続きを不要とする。

・保管の申し出は、遺言を書いた本人しかできない。

・相続発生後も、原本は相続人等に渡さず、公的機関による保管を一定期間続ける。

などの内容が法務省にて検討されています。

最終的にどのような制度になるかまだ未定ですが、情報が入れば情報提供していきたいと思います。

(2016年7月28日)

自筆証書遺言のルールが見直されます

自筆証書遺言(手書き遺言)に関するルールの変更が検討されています。

・財産目録部分は手書きでなくても良いものとする。

・手書きではない財産目録をつける場合、全てのページに署名押印をしなければいけないものとする。

・現在は訂正箇所にも署名押印が必要とされているが、これを署名だけでも足りるものとする。

などの内容が法務省にて検討されています。

そのほかにも、

・配偶者の居住権の確保

・配偶者の相続分の見直し

・預貯金債権の遺産分割における取り扱い

・自筆証書遺言の保管制度の創設

・遺留分制度に関する見直し

・寄与分制度に関する見直し

などが検討されています。

最終的にどのようなルールになるか未定ですが、情報が入れば情報提供していきます。

(2016年7月27日)

相続法の改正

相続のルール(法律)が変更される予定です。

その一つに「配偶者の居住権の確保」があります。

同居していた夫婦の一方が死亡した場合に、残された配偶者が、今までと同じように自宅に住み続けることができるようにするためのルール変更です。

残された配偶者の居住権を保護する方向で法律は改正されると思いますが、細かなルールは今後詰められていきますので、動向をチェックする必要がありそうです。

そのほかにも、

・配偶者の相続分の見直し

・預貯金債権の遺産分割における取り扱い

・自筆証書遺言の方式緩和

・自筆証書遺言の保管制度の創設

・遺留分制度に関する見直し

・寄与分制度に関する見直し

などが検討されていますので、こちらのブログで報告いたします。

(2016年7月25日)

法定相続情報証明制度が始まります

来年度より「法定相続情報証明制度(仮称)」という制度が始まる予定です。

現在の相続手続きでは、亡くなった方の出生~死亡までの戸籍一式を全て取寄せた上で、それを法務局だけでなく、各金融機関の窓口に提出し、相続人を確認してもらうという作業を行う必要があります。

一方、この新しく始まる制度では、戸籍一式は今まで通り集めないといけないのですが、それを法務局に提出すると、法務局が相続人を証明する証明書を発行してくれるので、各金融機関には戸籍一式ではなく、この法務局が発行してくれた証明書を提出すれば済むようになります。

結局、亡くなった方の出生~死亡までの戸籍は必要なのですが、各金融機関ごとに行われていた戸籍一式のコピー及び相続人の確認という時間のかかる作業が省略されますので、手続きが少しは楽になりそうです。

故人の出生~死亡までの戸籍取寄せも弊所では行っておりますので、お困りの方は気軽にお問合せ下さい。

(2016年7月24日)

相続手続きにまで手が回らない

ご家族が亡くなった後には、財産額に関係なく、必ず相続手続きを行う必要があります。

手続きをしないと、自宅の名義変更や、預金口座の凍結解除ができません。

相続手続きは楽ではありません。

亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本一式を取寄せ(場合によっては亡くなった方のご両親の出生から死亡までの戸籍一式も必要になります)や、遺産分割協議書の作成、相続人全員からの署名押印と印鑑登録証明書の取寄せなど大変です。

戸籍の取寄せや預金口座の解除は何日もかかります。相続人が勤め人である場合、仕事を休んで、実家に帰って、家族で話し合ったり、各役所や各銀行、法務局などをまわらないといけません。

もし、亡くなった方が生前に遺言書を作成していれば、家族で話し合ったり、相続人全員から署名押印・印鑑登録証明書を集めたり、遺産分割協議書を作成したり、各役所・各銀行をまわったりといった作業を家族がする必要がなくなります。

あまり知られてはいませんが、遺言書がある場合とない場合とでは、手続きのしんどさが全然違うのです。

家族に負担をかけない遺言書には、書き方のコツがあります。

遺言書を残そうとお考えの方は、一度ご相談下さい。

(2016年7月16日)

鳥居強右衛門

先日『山川 日本史小辞典』という辞典を何故か買ってしまいました。

辞典はパラパラ読みに適しているので、ちょっとした気分転換やトイレタイムに活用しています。

適当にページを開くと、

「とりいすねえもん」

という項目が目に入ったので、読んでみると、

・・・・以下引用・・・・

[鳥居強右衛門]?~1575.5.- 戦国期の武将。一説に実名勝商(かつあき)。三河国長篠城主奥平信昌の家臣。1575年(天正3年)長篠城が武田勝頼軍に包囲された際、援軍要請の密使として城を脱出。岡崎城に赴き徳川家康・織田信長から即時出陣の返事をえたが、帰城途中で武田軍に捕らえられた。武田軍は強右衛門を城近くに連行、援軍は来ないといわせようとした。彼は偽って承諾し、城中にむかって「援軍が到着する」と叫んだため、磔(はりつけ)にされた。

・・・・以上引用・・・・

ものすごく面白いエピソードやん、、、。

なぜ今までこんな面白いエピソードをもっている人物を知らなかったのか。

町田康あたりが短編にしたらかなり面白い作品になるやろなあ、などと想像を膨らませながら、「偶然の出会い」という電子辞書にはない、紙の辞典ならではの醍醐味を味わいました。

(2016年7月6日)

仲の悪い兄弟に相続されてしまう

子どもがいなくて、両親も既に亡くなっているという方の財産は、将来的に兄弟姉妹が相続することになります。

兄妹姉妹のうち、既に亡くなっている方がいる場合は、さらにその子ども(故人の甥姪)に相続権が発生します。

「兄妹や甥姪には財産を譲りたくない」という気持ちがあるのであれば、遺言書を作成しておく必要があります。

きちんとした遺言書を作っておきたいとお考えの方は、一度ご相談下さい。

(2016年7月2日)

相続人の中に未成年者がいると

相続人の中に未成年者がいる場合、相続手続きが複雑になります。

未成年者は遺産分割協議に参加できないので、未成年者の代わりに協議に参加する大人(相続人はダメ)を選ばないといけません。

しかし、自分たちで勝手に選んでいいわけではもちろんなく、家庭裁判所というところに選んでもらわなければいけません。

もし亡くなった人が、遺言執行者(遺言に書いてある手続きを行うことができる人のこと)を指定した遺言書を残しておいてくれていれば、相続人の中に未成年者がいても上記の家庭裁判所の手続きは行う必要がありませんので、家族は大変助かります。

相続手続きで家族に迷惑がかからないようにしたいとお考えの方は、一度ご相談下さい。

(2016年6月27日)

本の紹介『アーロン収容所』(会田雄次、中公文庫)

かなり前に買っていたのに、積んだままになっていた『アーロン収容所』をようやく読みました。

内容を一言でいうと、「大東亜戦争で英国軍の捕虜となった著者の人間観察の書」とでもなりましょうか。

(印象に残ったエピソード※表現は原文と異なります)

・戦争時にこそ輝く種類の人間もいれば、捕虜生活でこそ輝く人間もいる。戦争時には勇猛な戦士だった男が、捕虜生活では何の役にも立たずに次第に周囲から役立たずとみなされていく過程は、人間の社会的価値の相対性を如実に証明している。

・日本人は殴ったり蹴ったりというように直接的に復讐するが、英国人は一見紳士的にみえるようなやり方で、しかし、その実とても非人道的なやり方で復讐する。例えば、このような方法で。英国軍は、わざわざ赤痢菌をもっている沢蟹がたくさんいる川に日本人捕虜を連れていき、「赤痢菌をもっているので決して沢蟹は食べないように」と日本人捕虜に注意をしたうえで、長時間その川で労働させる。その作業は空腹に耐えかねた日本人捕虜が沢蟹を食べてしまうまで強制的に続けられる。そして沢蟹を食べて日本人捕虜が全て死んでしまうと、英国軍は「注意をしたのに、忍耐力のない日本人は注意を聞かずに沢蟹を食べてしまった」と報告する。

・英国軍人には、各人に「英国軍を代表している」という気概があった。日本兵にそこまでの気概はなかった。

(2018年6月22日)

後藤明生という小説家

「後藤明生」といってわかる方は、文学好き以外いないと思いますが、私の好きな物書きの一人です。

ゴトウメイセイと読みます。

作品が面白いので好きなのですが、どこが面白いのかと聞かれたら答え方にかなり困るというような、そんな種類の面白さです・・・。

『行き帰り』『思い川』

など、独特の面白味が漂っている作品です。

「読みたい本がない」という方には是非一度読んでみてほしい小説家です。

ただし、読者をかなり選ぶ小説家であるということと、新刊書店には作品がほぼ置いていないという問題点がありますが・・・

※電子書籍であれば、最近ぞくぞくと復刊されているようなので、読めます。紙の本はほぼ絶版で、古書店で探すしかないです。

(2016年6月22日)

終活セミナーin西京区

平成28年6月24日(金)あさ9時30分より、京都市西京区上桂森下町の京都市西文化会館ウエスティにて「相続・遺言・お墓の無料終活セミナー」を開催します。各分野の専門家がわかりやすくお話しします。質問タイムも設けておりますので、お気軽にご参加下さい。

◯「相続・遺言・お墓の無料終活セミナー」

平成28年6月24日(金)

時 間:午前9時30分~11時30分

場 所:京都市西文化会館ウエスティ(西京区上桂森下町31-1)

行き方:西京区役所を東へ徒歩2分

参加費:無料

定 員:18名様

予 約:不要(満席時は予約の方優先)

(2016年6月22日)

遺言書を書く時のポイント

遺言書の内容は、遺言を書く本人の「親族関係」「財産内容」「将来の希望」などによって当然変わります。

ただし、どのような方でも共通する書き方のポイントはあります。

【ポイント1】

書くことが目的ではなく、遺言の内容を実現させることが目的であることを忘れない

【ポイント2】

残される家族の負担(相続手続き)が軽くなるように工夫する

【ポイント3】

自分の状況に合った遺言書を作る(書き方見本を丸写ししない)

【ポイント4】

書き直ししなくても済むように工夫する(例:財産を譲りたい相手が先に死亡した場合など)

 

「きちんと遺言書を作っておきたい」とお考えの方は、お気軽に下記までご相談下さい。

(2016年6月19日)

甥姪が相続人の場合

甥っ子や姪っ子も相続人になる場合があります。

その条件としては、

(1)子どもがいない

(2)両親は既に死亡している

(3)先に死亡している兄弟姉妹がおり、且つ、その兄弟姉妹に子ども(故人からみると甥姪)がいる

以上、3つの条件を満たしたときに、甥っ子姪っ子も相続人になります。

遺言書さえきちんと作成しておけば、甥っ子姪っ子に財産を譲らなくてもよいのですが、遺言書がない場合、遺産の一部を譲る必要があります。

「私は遺産なんていらない」といってハンコをすんなり押してくれれば、財産を分けなくても済みますが、実際はそう簡単には済まないと考えておいたほうが無難だと思います。

「きちんと遺言書を作って、配偶者に迷惑をかけたくない」とお考えの方は、一度ご相談下さい。

(2016年6月17日)

内縁の配偶者の相続権

内縁関係の配偶者に相続権は一切ありません。

戸籍上の婚姻関係がない限り遺産を相続することはできません。同居していたとしても同じです。

しかし、遺言書を作成しておけば、万が一の場合に、パートナーを守ることできます。

逆に言うと、遺言書がなければ内縁相手に何も残してあげることができません。一緒に住んでいた自宅からも、追い出されてしまうかもしれません。

「きちんと遺言書を作っておきたい」とお考えの方は、一度ご相談下さい。

(2016年6月15日)

認知症の相続人がいる

相続人の中に認知症の人がいる場合は、相続手続きが複雑になります。

認知症の人は遺産の分割協議に参加することができない、つまり自分の権利を主張することができませんので、判断能力のある代理人を立てることになります。

具体的にいうと、家庭裁判所に申立てを行い、成年後見人を立てる手続きをしなければいけないということです。

この手続きを経ることにより、成年後見人が認知症である本人に代わって遺産分割協議に参加することができるようになり、ようやく相続手続きを進めることができる、という流れになります。

このような面倒な手続きを避けるためには、「遺言書」を作成しておく必要があります。

故人が生前に遺言書を作成し、その遺言の中で誰に手続きを任せるか(専門用語で「遺言執行者の指定」といいます)を決めておけば、上記のような複雑な手続きを省くことができ、家族に迷惑をかけなくて済みます。

「きちんと遺言書を作っておきたい」とお考えの方は、是非一度ご相談下さい。

(2016年6月14日)

長男の嫁に追い出される

相続対策=税金対策と考える方が多いですが、その前に考えなければならないことがあります。

まず1つは、相続トラブル(争いや手続きの負担)を回避すること。

そして2つ目は、残される配偶者の生活保障です。

男性の方が先に亡くなることが多いので、後に残される奥さまの生活保障をどうするかということを税金対策の前に考える必要があります。

相続税を減らすことしか頭になく、子どもに生前贈与をせっせと行い、気が付けば奥様の老後資金が不足してしまっていたという方も実際にいらっしゃいます。

また自宅を含めた全財産を奥様ではなく、長男に相続させたケースで、その後奥様と長男の嫁との確執が発生し、奥様が自宅を追い出されてしまい、結局長女の家に転がり込んだという事例も私のお客様の知人にいらっしゃいました。

残される家族が困らないようにするには、どうすればいいのかをこの文章を読んだ機会に一度考えていただければ幸いです。

(2016年6月13日)

相続人がいない場合

配偶者、子、両親、兄弟姉妹、甥姪すべていないという方は、法律上の相続人がいないことになります。

このように相続人がいない方が遺言書を作らずに亡くなられた場合、原則、遺産はすべて国のものになります。

相続人はいないが、「遺産をあげたい人がいる」または「遺産を有効に使ってくれる団体に寄付したい」という希望があるという場合は、遺言書を作成する必要があります。

くわえて、遺言書の内容を実現する人(「遺言執行者」といいます)を遺言書の中で指定する必要もあります。

「きちんと遺言書を作っておきたい」とお考えの方は、ご相談下さい。

(2016年6月12日)

親の相続手続で帰省

親の相続手続きのため実家に帰省し、戸籍などの書類を集め、兄弟から実印・署名・印鑑証明をもらい、各銀行・法務局・証券会社などに何度も出向き、担当者とやりとりをする・・・。

これらの相続手続きはなかなか大変です。

もし親が「きちんとした」「家族の負担を軽くする」遺言書を作っていたら、これらの手続きがとても楽になります(費用はかかりますが、遺言書の中で手続きを任せる専門家を決めておけば、家族が帰省する必要もありません)。

遺言書は「財産が多いから作成する」ものではなく、残された家族に負担をかけず、トラブルにならないように備えるために作るものです。

「しっかりとした遺言書を作っておこうかな」とお考えの方は、気軽にご相談下さい。

(2016年6月11日)

遺言書作成は夫だけで良い?

遺言書は、財産を所有するご主人だけでなく、現状は所有財産がない奥様も作成する必要があります(自宅が夫婦共有の場合は、当然二人とも遺言が必要です)。

男性よりも女性のほうが、だいたい8年ぐらい平均寿命が長いと言われていますので、ご主人の財産をあとに残った奥様が相続するというケースが可能性としては高くなります。

遺言書は、トラブルを予防したり、相続手続きの負担を軽くするために作成するのですが、相続が揉めやすいのは、後に残った親が亡くなった時(後に残った奥様が亡くなった時)です。

これを専門用語で「2次相続」といいます。

トラブルになるのは、ご主人から奥様に財産が移るときではなく、奥様からお子さま(又は奥様の兄弟姉妹)に財産が移るときです(税金も2次相続のときに問題となりやすいです)。

言い方を変えれば、奥様が亡くなられた時のほうが、遺言書が役に立つということです。

遺言書を作成する時は、ご夫婦ともに作成する必要があるということを覚えておいてください。

また、お子さまがおられないご夫婦の相続は、特にトラブルになりやすく手続きが大変になるので、必ず遺言書を作成して下さい(自宅が引き継げなくなる事態もありえます)。

遺言書に関するお悩みのある方は、遺言書作成を専門に取り扱っている当事務所まで気軽にご相談下さい。

(2016年6月9日)

NHKからの取材撮影依頼

先日(平成28年5月27日)、毎月開催している相続セミナーの第100回目でした。

開業して5年目で100回目を迎えることができました。今まで受講してくださった皆様には大変感謝しております。ありがとうございます。

実は、この100回目のセミナー風景を撮影したいという依頼が、NHKで夜8時から放送されている「団塊スタイル」という番組からありました。

結局は折り合いがつかず撮影自体無くなってしまい、私のテレビデビューはお預けとなりましたが、肖像権の問題や受講者のお気持ちを考えると、これで良かったと思っています。

今後も続けられる限り、相続・遺言・エンディングノート・詐欺予防・お墓などのセミナーを、“毎月”“無料”にて開催していく所存ですので、宜しくお願いいたします。

他の有料セミナーよりも「わかりやすく」「役に立つ」という点には今後もこだわっていきます。

もちろん個別の相談にものらせてもらっていますので、遺言書に関してお悩みの方は、遺言書作成を専門に取り扱っている当事務所まで一度ご相談下さい。

(2016年6月9日)

「遺言はお金持ちが書く」は間違い

「うちはそんなにお金がないから、遺言書なんか必要ない」

遺言書に対する一番多い誤解です。

遺言書は「お金を多く持っているから書くもの」ではなく、「残される家族が困らないために書くもの」です。

例えば、ご主人が亡くなったとき、残された奥様は、

・ご主人と前妻との間の子ども

・ご主人の兄弟姉妹

・ご主人の甥姪

・海外など遠方に住んでいる子ども

などといった人たちから、「署名」「実印」「印鑑証明」を集めてまわらないといけません。

一人でもハンコを押してくれない場合、ご主人が残した自宅やお金を一切引き継ぐことができなくなるのです!!

これは経験しないとわかりませんが、肉体的にも、精神的にも大変きつい作業です。

おおげさな表現ではなく、奥様の人生が変わってしまう可能性もあります。

このような事態になってしまわないよう、遺言書はしっかりと公正証書で作成されるべきです。

(2016年6月7日)

終活セミナー受講者のご感想

先日(平成28年5月27日)、京都市山科区のアスニ-山科にておこなった、弊所開催のセミナーとしては第100回目となる「相続・遺言・お墓のセミナー」が無事に終了いたしました。

定員40名の会場が満席となりました。

ご参加頂いた皆様ありがとうございました。

【受講者のご感想】

□遺言書の効力、保険のことなど、早いうちから備えておけること、上手に活用できることがあると分かりました。

□遺言のこと、よくわかりました。私は知識がなかったことで、父の弟さんの遺産を1円も受け取れなかったことがあり、私たち自身のことはしっかりしないとと思いました。

□公正証書を作成する必要性が理解できました。

□良かった、わかりやすかった、又行きたい。

□話し方がわかりやすく、好感をもちました。

□お金の相続等、理解できて良かったです、ありがとうございました。

□特に、相続について遺言でよいと思っていたが、公正証書の必要性が良くわかった。

□無くても有っても色々問題は出てくるものだなあと実感しました。一日も早く話し合いをして専門家の方に相談しなければいけないと思いました。

□知らなかった事が多すぎて、大変勉強になりました。

(2016年6月2日)

相続遺言相談会inゼスト御池

毎月第一土曜日に京都市役所前地下街ゼスト御池御幸町広場の喫茶「FOREST」にて、「相続・遺言の無料相談会」を開催しております。今朝の京都新聞紙上に掲載されました。

(2016年6月2日)

ペットのための遺言

「残されるペットのために遺産を使ってほしい」

という想いを実現する方法のひとつに「遺言書の作成」があります。

ペットを守るための遺言書を作る際に、

・何をどのように記載すればよいのか?

・気をつけなければいけないポイントとは?

「ペットのためにできることはしておきたい」と、真剣にお考えの方は、一度ご相談下さい。

(2016年4月28日)

一人暮らしの相続

一人暮らしの方が亡くなった後の相続手続きは大変です。

きちんとした内容の遺言書を残せば、子どもや親族に迷惑をかけず、相続手続きを全て専門家に任せることができます。

また遺産を希望通りに譲ることもできます。

不安を抱えていらっしゃる方は気軽にご相談下さい。

(2016年4月28日)

子がいない夫婦や独身の相続

子どものいない方の相続は大変になります。

子どものいないご夫婦のご主人が亡くなった場合、残された奥様と、ご主人の兄弟姉妹が遺産の分け方を話し合わなければいけなくなります。

遺言書がなければ兄弟姉妹に遺産の4分の1を引き渡さないといけませんし、そもそも兄弟姉妹の一人でもハンコを押してくれないと自宅や預金を奥様が引き継ぐこともできません。

そうならないための「遺言書」作成をお考えの方は一度ご相談下さい。

(2016年4月27日)

養子縁組と相続・遺言

養子縁組とはどういう制度なのか、ということを知らなかったばかりに相続でトラブルに巻き込まれる方がいらっしゃいます。

例えば、連れ子のいる相手と結婚する場合は、婚姻(入籍)するだけで自動的に連れ子とも親子関係が生じるという誤解をしている方。

※連れ子と養子縁組をしなければ親子関係は発生しません。

また、養子縁組をしても苗字が変わらない場合もあるという事をご存じない方もたくさんいらっしゃいます。

養子縁組をすることにより、相続関係、相続税の控除額、遺留分などは大きく変わります。

養子縁組や相続・遺言でお悩みのときは、自己流で手続きを進める前に一度専門家にご相談下さい。

(2016年4月26日)

内縁関係と相続・遺言

夫婦にもいろいろな形があり、籍を入れないご夫婦もたくさんいらっしゃいます。

しかし、法律は内縁関係を認めていない場合が多く、「相続」についても同様です。

基本的に、法律は戸籍上の配偶者にしか相続権を認めません。

内縁の配偶者に財産を譲るには遺言書を作成する必要があります。

残される家族が困らないように、公正証書で遺言されることをおすすめいたします。

(2016年4月25日)

遺産を寄付するための遺言

「遺産の一部を寄付したい」

「相続人以外の人間に遺産を譲りたい」

という希望がある場合、遺言書を残す必要があります。

遺言書が無い場合、これらの希望の実現は困難です。

(2016年4月22日)

シングルマザー(ファザー)に必要な遺言

母子家庭や父子家庭の親御さんが亡くなってしまうと、お子さんの親権者は一時的に不在となってしまいます。

そうなるとお子さんの手続きが行えなくなってしまうので困ります。

そのような場合、家庭裁判所に「未成年後見人」の選任を申立てる必要があるのですが、遺言書にて「未成年後見人」をあらかじめ決めておけば、役所への届けだけで済むので、家庭裁判所の手続きは不要となり家族の負担がなくなります。

遺言書を作ることで、万一の時にわが子の親代わりになってほしい人を指定しておくことができるので、シングルマザーとシングルファザーの方は特に遺言書を作る意味があると言えます。

(2016年4月20日)

「相続・遺言・お墓のセミナー」毎月開催

4月9日(土)京都市右京区太秦の京都市右京ふれあい文化会館にて「相続・遺言・お墓の講座」を開催いたしました。

相続・遺言に関するセミナーを京都にて毎月開催しておりますので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせ下さい。

(2016年4月11日)

庶民に遺言は必要か

遺言書作成支援の仕事をしていると言うと、「私はそんな財産をもっていないので、遺言書なんて関係ない」という反応をされる方が大変多くいらっしゃいます。

このような誤解がなぜここまで多くの方に定着してしまっているのかは謎ですが、かくいう私もこの仕事をはじめるまでは同じ考えでした。

遺言書には大切な役割がいくつかあります。

皆さんご存知なのは、「遺産の分け方を指定する」という役割です。

遺言書が無いと、残された相続人同士で話し合って遺産の配分をきめなければならないので、トラブルになりやすいです。

そして皆さんご存じない遺言書の役割があります。

それは「残される家族(相続人)に迷惑をかけない」という役割です。

別の言い方をすると、残された相続人が相続手続きで困らないようにしておくということです。

遺言書が無いと、必ず相続人全員が遺産分割協議書に署名し、実印を押し、印鑑証明を添付しなければ、遺産を一切引き継ぐことができません。

それに比べて「遺言執行者」が指定してある遺言書が残された場合、その遺言執行者一人だけで、全ての相続手続きを行うことができます。

他の相続人から署名も実印も印鑑証明も、集めてまわる必要が一切ないのです。

これは残された相続人にとっては天と地ほどの差があります。

この「遺言執行者」を決めておき、残される親族が困らないようにしておくことが、財産の分け方を指定しておくことと同じぐらい大事なのです。

いくら財産が少なくても、家族に迷惑をかけないために、「遺言執行者」を指定した遺言書を作っておくべきなのです。

(2016年4月3日)

相続・遺言・お墓のセミナーを左京区にて開催

3月25日(金)、京都市左京区聖護院の京都教育文化センターにて「相続・遺言・お墓のセミナー」を開催いたしました。

・相続によくある誤解

・遺言書をなぜ作るのか

・遺言書作成にかかる費用

・自筆と公正証書の違い

・生命保険の活用

・お墓と相続

などについて、各専門家がお話いたしました。

毎月開催しておりますので、お気軽にご参加下さい。

(2016年3月27日)

相続・遺言・お墓のセミナー

■3月・4月のセミナー予定

◯相続・遺言・お墓のセミナー

平成28年3月25日(金)

時 間:午前9時30分~11時30分

場 所:京都教育文化センター204号(京都市左京区聖護院川原町4-13)

行き方:京阪「神宮丸太町」駅5番出口より徒歩3分

参加費:無料

定 員:18名様

予 約:不要(満席時は予約の方優先)

 

◯相続・遺言セミナー

平成28年4月9日(土)

時 間:午前9時30分~11時30分

場 所:京都市右京ふれあい文化会館(右京区太秦安井西裏町11-6)

行き方:JR「花園」駅を南へ徒歩5分

参加費:無料

定 員:18名様

予 約:不要(満席時は予約の方優先)

 

◯相続・遺言・お墓のセミナー

平成28年4月22日(金)

時 間:午前9時30分~午前11時30分

場 所:文化パルク城陽 西館3階第4会議室A(京都府城陽市寺田今堀1)

行き方:近鉄「竹田」駅東口を出て南へ徒歩10分

参加費:無料

定 員:18名様

予 約:不要(満席時は予約の方優先)

 

◯相続・遺言・お墓のセミナー

平成28年5月14日(土)

時 間:午前9時30分~午前11時30分

場 所:長岡京市中央生涯学習センター4階学習室2

行き方:JR「長岡京」駅西口から徒歩2分

参加費:無料

定 員:18名様

予 約:不要(満席時は予約の方優先)

(2016年3月23日)

争族になる理由(生前贈与)

「うちは揉めないから」

と、ほとんどの方がおっしゃいます。

しかし実際に相続トラブルに巻き込まれてしまった方たちも、「まさかうちが…」と考えて方たちなのです。

では、なぜトラブルに発展してしまったのでしょうか?

当然、親族の関係性や財産内容は、ご家庭ごとに違いますので、トラブルになる理由は一つではありませんが、よくあるパターンは存在します。

 

【生前贈与か争いの種に】

良かれと思って子や孫にあげた現金や、学費・資金援助などがかえって相続トラブルを引き起こすことがあります。

・長男は大学(医学部)に進学したが、長女は高校卒業である

・二男にだけマイホーム資金を援助した

・二女だけ海外に留学した

・会社を興した二男にだけ資金援助した

・独身の二女にだけ多めにお金をあげてきた

・同居している長女家族にだけお金を多めにあげてきた

などのことが原因で、遺産分けの話がこじれる場合があります。

日本の法律では、たとえ贈与を行った時期が何十年前であっても、相続に関係します。

特別受益といって、「遺産の前渡し」とみなされてしまうのです。

ですから、「お兄ちゃんは今までたくさん援助してもらっているから、その分、遺産は私が多めにもらう」という長女の主張は法律に沿った正当な主張ということになります。

もし、「そんな昔のお金のやりとりまで相続に関係させたくない」と思われるのであれば、親御さんはきちんと遺言書(公正証書)を作成しておくべきです。

遺言や相続のお悩みはお気軽にご相談下さい。

(2016年2月24日)

争族になる理由(世代の違いによる考え方のズレ)

「うちは揉めないから」と、ほとんどの方がおっしゃいます。

しかし実際に相続トラブルに巻き込まれてしまった方たちも、「まさかうちが…」と考えて方たちなのです。

では、なぜトラブルに発展してしまったのでしょうか?

当然、親族の関係性や財産内容は、ご家庭ごとに違いますので、トラブルになる理由は一つではありませんが、よくあるパターンは存在します。

 

【世代間のギャップ】

親世代と子世代では「相続」のとらえ方にギャップがあります。

親世代によくあるのが、

「相続でうちがもめるわけがない」

「長男が遺産を継ぐのが当たり前」

「他家に嫁いだ娘が遺産をもらうなんておかしい」

「法律通りに分ければ問題ない」

といったような考え方です。

それに対して子世代は、

「相続でもめるかもしれない」

「親に遺言など相続準備をきちんとしておいてほしい」

「できれば遺産分けの話し合いなどしたくない」

「相続手続きが大変そうで心配」

「弟や妹に法定相続分を請求されたら困る」

といった考え方をされている方が多いです。

親世代は、「相続=家督相続」といったイメージがあったり、遺産の分け方では文句をいわずに長男の言う通りにハンコを押すのが当たり前という昔の考え方が根強く残っていたりする傾向がありますが、子世代は「兄弟は全員均等にもらって当たり前」「他家に嫁いだ娘も長男と同じだけ相続して当たり前」と思っています。

しかし、親が元気なうちに「相続」や「遺言」についてきちんと話し合っているというご家庭はあまり多くありません。

その結果、相続について話し合わない状態のまま相続が発生してしまい、その段階に至って初めて、相続に対する家族の考え方が全く違っていたことに気づくのです。

上記のようなパターンが原因で相続トラブルになってしまうことを防ぐためにも、親はきちんと遺言書を残しておくべきです。

遺言や相続のお悩みはお気軽にご相談下さい。

(2016年2月23日)

争族になる理由(周囲の口出し)

「うちは揉めないから」とほとんどの方がおっしゃいますが、相続トラブルに巻き込まれているかた達も、実際にトラブルになるまでは、そうおっしゃっていた方々です。

では、何故相続トラブルになってしまったのでしょうか?

当然、親族の関係性や財産内容は、ご家庭ごとに違いますので、トラブルになる理由は一つではありませんが、よくあるパターンは存在します。

 

【周りが口を出してくる】

相続人同士は全くもめていないのに、周囲の者が口を出してきて揉めることがあります(相続人の配偶者やその親族、知人、など)。

「もらえるものはもらっておかないと損」

「うちの生活も楽じゃないから、法律でもらえる分はもらってよ」

「法律では〇分の1の権利があるから、ハンコを簡単につくな」

最初は簡単にハンコをついて終わらせようと思っていた相続人も、配偶者や知人から色々と言われるうちに気が変わるということはよくあります。

このような事が原因となって相続トラブルになってしまう場合に備えて、親がきちんと遺言書を残しておく必要があります。

遺言や相続のお悩みはお気軽にご相談下さい。

(2016年2月21日)

遺言は書くだけではダメ

昨年末に、遺言執行者に指定されていた司法書士が、遺言者の遺産の一部を着服していたという事件がありました。

※遺言執行者とは、遺言に書いてある内容の実行を任された人のことです。

遺言を書いたご本人が、関西盲導犬協会に遺産を寄付する旨を生前に伝えていたことで事件が発覚しました。

同じ遺言を扱う専門家として非常に残念な事件でありますが、遺言は「書くこと」よりも、書いたとおりに実現することのほうがもっと大切だという思いを一層強くしました。

(2016年2月17日)

子なし・独身・一人暮らし

親類縁者の中に

・子どものいない方

・独身の方

・ひとり暮らしの方

上記にあてはまる方が一人でもいる場合、相続トラブルに巻き込まれる可能性が高いです。

上記にあてはまる方に、きちんと「遺言書」を公正証書で残してもらう必要があります。

遺言書がないと相続手続きが大変です。遺言や相続のお悩みはお気軽にご相談下さい。

(2016年2月9日)

お問合せ・ご相談はこちら

遺言・相続に関する疑問点やご懸念などありましたら、お気軽にお問合せ下さい。
ご相談なども承っておりますので、是非ご連絡下さい。

電話・携帯
メール・FAX
  • E-Mail : sono@s-gyousei.com
    ※ メールは24時間365日大丈夫です
  • FAX : 075-925-5547
お問合せフォーム

質問・相談する

営業時間:あさ9時~よる7時まで / 土・日・祝も対応しております / 秘密は厳守いたします